
S.M.S.LのDAC&ヘッドフォンアンプ「DL400」の解説。
前面が傾斜した筐体を持つ美しいDACだ。
今回は特長と購入リンク。 便利な周辺機器を紹介します。
■ DL400とは

S.M.S.L 社の新型DAC&ヘッドフォンアンプ。プリアンプとしての利用も可能だ。 日本では2024年11月に発売された。
DLシリーズとしては2023年10月発売のDL300に続き4作目だ。 価格は499$
DLシリーズの最上位機となる。特徴は美しいデザイン。そして豊富な入出力と高性能。バランス出力や無線入力も搭載する。
ESSの高級DACに加えてXMOSも搭載。デジタルは光とUSB入力を備える等。薄型だが性能と対応力は高い、
■ 特長と性能

同社では高級機。入出力は多い。
セレクターはノブやリモコンでの操作となる。流行の機能や端子を備えており、オーディオの実用性や対応力ともに力を入れた使いやすいモデルとなった。
デザインではDL300の上位機。構成では2023年に登場したDO400に似ている。
● 梱包
梱包は黒の紙箱に入る。上位機で使われるパッケージだ。金色のSMSL絵ロゴが入る。
中に黒の緩衝材と蓋が有り、本体や付属品が収まる。本体はさらに白い袋に包まれる。中英文マニュアルや検査証、付属品が同梱される。
■ 外観と内容

外見はシンプルなデザイン。前面がゆるやかに傾斜した筐体だ。電源や各種切り替えにはノブを使う。ノブ以外の物理ボタンは廃されており、実用性を備えながら価格を抑えたデザインとなる。液晶画面は同社では大きめの部類。そして新型UIを採用した。
本体はアルミシャーシでCNC加工。
大きさは幅が250㎜で奥行きは240㎜。高さは47㎜。全体に兄弟機のDL300より一回り大きくなった。
重量は1.74㎏でDACとしては重めだ。
■ 内部
SMSLでは内部の一部写真があるのみだ。海外フォーラムで内部写真が公開されていたので紹介する。
基板は黒。部品は整然と並び、窮屈ではない。ヒートシンクは無い。
電源部は正面から見て三分の1。デジタル部は右側だ。 ~ 残念ながら写真が不明瞭でチップ構成などは分からなかった。
● 前面部
前面はヘッドフォン端子 6.35アンバランスと4.4㎜バランスヘッドフォン端子、そしてファンクションノブを備える。
新型UIは見易くそして綺麗だ。大きな数字やアイコンが使われる。
・表示 メニュー
画面はカラー液晶だ。画面部には赤外線受信部とインジケーターライトが埋め込まれている。
項目は入力(USB,BT,光、同軸、AES・EBU I2S(HDMI)切り替え、出力切り替え(ラインアウト、ヘッドフォン出力、バランス、アンバランス)、ソース表示(PCM,DSD,MQA)。ゲイン(High,Low)
PCMフィルターは7種。サウンドカラー3x3種、DSDフィルター4種。プリとHPA(ヘッドフォンアンプ)モードの切り替え。
DPLL設定。そしてUSBモード(USB1.1,USB2.0)の切り替え。明度は8段階。ディマー5~60秒、ファンクションキー割り当て、I2Sモード(正逆)、XLR(正逆)
目新しい部分では言語で日本語が搭載。日中英対応。
新型SMSLリモコンが付属する。現行FireTVのリモコンに似た形状やボタン配置だ。
■ 内部、デジタル部

DACはESS製。また第3世代のXMOSを搭載してDoP64とネイティブDSD512、PCM32bit/768kHzまでをサポートする。
● DAC部
DACはESSの高級機であるES9039MS PROを搭載。ESSの旗艦機だ。
本機の注目点がDACだ。ES9039MSPRO を搭載。SMSLでは高級機ブランドVMVのハイエンドDACであるD1se2やDO400に搭載されたチップだ。PCM I/Fの対応ビットレートや周波数は広めで、最大PCM768kHz、DSD512にも対応する。
第3世代XMOS XU-316を搭載。PCMは32bit/768kHzまで対応、ネイティブDSD512に対応、同軸と光はDOP64に対応
MQAとMQA-CDのデコードも対応している。
・サンプルレート
USB/同軸/光/AES・EBS サンプルレートPCM:16-32bit、44.1~768kHz
DSD:2.8224~22.5792 MHz(1bit)
DoP:DoP 256
光/同軸入力サンプリングレート:1、16-32bit 44.1~768kHz
DoP:DoP 256(USB) DoP 64(光/同軸)
■ その他 チップや機能

・ヘッドフォンアンプ
SMSLが上級機で搭載している自社回路のPLFCを採用した。
・アンプ: OPA1612を4基使用。
■ 背面
背面の出力はXLRとRCAを装備する。背面端子に小型アンテナの接続も可能。
デジタル部はUSB/光/同軸/I2S。この価格帯では珍しいI2Sを使っている。
端子は金メッキされている。USBはタイプCが採用されており、コンパクトで取り扱いやすい。
● 無線

Blutoothを搭載。クアルコムのQCC5125を採用。高音質コーデックも対応する。
対応:5.1 LDAC/APTX-HD/APTX-HD、SBC、AAC
● 電源
小型機だが電源は内蔵されている。特別に設計された低ノイズ電源を内蔵。
トランス部はMEAN WELL製を搭載。
色: 黒
消費電力:20W
スタンバイ電力:0.5W
重量:1.54g
■ 感想
SMSLで400番台のDACは高級かつ上級機になる。
そして彩りに富んでいる。ユーザーには選択肢が増える形になっています。
DL400では多彩な入出力を持ち、電源も内蔵しており実用性が高い。またESSの旗艦DACを搭載するなど高音質部品も採用して実力も高い。
ディスクリートやトロイダルトランスなど高額になる部品は省いて価格も抑えられている。魅力があるモデルになっています。

■ 購入用リンク
販売ショップはAmazonに取り扱いがあり。
楽天、ヤフーショップに取り扱いは無し
・Amazon SMSL公式ストアが参加するリンク

S.M.S.L DL400 フルバランス Bluetooth DAC ヘッドホンアンプ プリアンプ 一体型 フラッグシップDAC「ES9039MSPRO」搭載/MQA・ハイレゾ・DSD音源対応/LDAC・APTX・APTX-HD・AAC・SBC対応 光 同軸 OTG USB DAC
・通販各社リンク
[入荷待ち]
■ 注意事項 ・ウェブサイトのご利用条件
* 文章を読みやすくするため、敬称は略させて頂いている場合があります。
■ データ
S.M.S.L社は、中国は深圳市にある会社。社名は地名が由来。
(S.M.S.L =深圳市双木三林电子有限公司/ Shenzhen shuangmusanlin electronic Co., LTD)
家庭とカー用音響製品企画から製造まで統合しておこなう企業。製品はヨーロッパ、アメリカ、中東、東南アジアに20以上の国と地域に販売されて、日本でも販売。
AV機器はヘッドフォンアンプや小型アンプ、DACと小さく可愛い製品が主です。新製品とロングセラーモデルが混在するのも特長。 技術指向で尖ったモデルが多い。また綺麗なデザインを採用する。
■ 更新情報
2025年5月18日 作成
■ 参考動画
・ファンの動画
■ 関連、参考サイト
・Audio Science Review (ASR) Forum SMSL DL400 | Page 2 | Audio Science Review (ASR) Forum
https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/smsl-dl400.58152/page-2
内部写真を参考にさせて頂きました。
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