充電池のメンテナス方法 第2段階 エネループ等が充電できない、エラーが出る場合の充電方法 - 社外充電器編


Eneloop Batteries / Pete Slater



 今回は充電池の修理。充電できない時のメンテナンスです。
充電池やエネループが充電できないのは多いトラブルです。

今回は第2回。充電器でエラーが出て、充電できない電池の充電法。第一回の方法でも修復できないエラー充電池を充電する。

充電池の回復に効果が高い方法を解説。
誰でも簡単にできる方法と、使った道具や用品を紹介する。

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■ はじめに 


 New Eneloop Batteries
 New Eneloop Batteries / Pete Slater


前回は、エラー電池をセンシング充電もしくは研磨で充電できる状態に回復させた。
今回は前回方法で修復できなかったエラー電池の充電を行う。

 充電池は便利な用品です。特にエネループが登場してから、放電量の減少や持続時間の増加など性能が向上して便利になった。だが充電池には弱点もある。例えば充電が出来ないトラブルです。

充電エラーは多いトラブルで、当サイトでも第一回のエラー電池修復記事は人気ランキングで上位に入る記事になっている。



 ■ トラブル ~ エネループが充電できない。

 New envelop lite arrives.
New envelop lite arrives. / Adikos


充電池やエネループの使用で困ることが有る。それは充電が出来ないケース。
まだ寿命には早いと考えられる充電池が充電できなくなる。エネループ充電器の検査機能でエラーを出すと充電が不可になるのだ。

 ■ 状況 エラーと発生傾向。

 
IMG_2509 / Oo0茶葉0oO


 エラーが出やすい電池には傾向がある。


■ エラーが出やすい電池

エラーが出やすいのはハイエンドモデル。
黒のエネループだ。高容量で寿命が短いが、引き換えに電池容量が多いタイプ。メーカーが広告する性能と実際がかけ離れている。

エネループプロのスペックは旧JIS規格では150回、新JIS規格だと500回も使用可能。だが私の場合はおそらく20~30回くらいしか充電してないものが含まれており、寿命には程遠い状況だ。個人の感想ではなく、Amazonのコメントなどを見ると実際にハイエンドモデルはトラブルが多い。そして現在エネループプロは大きく値上がりしており、4本で2千円もする。非常に費用対効果が悪い製品に感じる。

 私の場合: エラーが出るエネループの傾向だが、使用年数は長いが酷使してないものにも多く発生した。懐中電灯やデジカメのサブバッテリー等に使っている程度。使用頻度が低いのでエラーが出るのは納得が出来ない。充電は10回もしてない個体ばかりだ。




■ エラーが出にくい電池

富士通やパナソニックの古い充電池等で 10~20年以上経過しても使える電池が存在する。



■ その他 ~ 寿命の場合

 エラーではなく、経年劣化や寿命の場合。修理は出来ない。

1. 使用年数が長い。~これは単なる寿命。今回の対処法の適応外。
2. 過放電。例:ソーラーライト等で酷使すると数年でダメになる場合が有る。
エネループは継ぎ足し充電がOK。使い切る前に充電することが推奨されている





 ■ 充電池を修理・メンテナンスする。

  eneloops
 eneloops / yellow_bird_woodstock


今回はパナソニック充電器でエラーとなる充電池を充電する方法だ。

結論から言えば、パナソニック以外の充電器を使って充電する。
検査が厳しいPanasonic充電器ではなく、検査が比較して緩い充電器を使ってエラーを突破する方法だ。

・パナソニック充電器のエラー検知
パナソニックの充電機はエラー検知が厳しい。自社製品にも厳しいので、例えば端子の汚れでもエラーではじいてしまう。他社製充電池だと更にエラーが出やすくなる。




 
■ メンテ概要


 
eneloop / Matthias Rhomberg


 修理の概要。

今回は実際にエネループを充電する。


整備や検査は前回の記事を見て欲しい。大部分のエラー電池が修復で直るからだ。

➤ ・充電池のメンテナス方法 第一段階。エネループ等が充電できない、エラーが出る場合の回復方法2種類。
http://analog-to-digital.seesaa.net/article/499616412.html

 ■ 今回のエラー電池の状態と個数

ハイエンドモデルのエネループ・プロでエラーが出る場合が多い。
おおよそだが、手持ちの黒エネループでは全体の2/3程度でエラーが出ていて、研磨やエラー修復をしても全体の1/3程がエラー電池になった。

黒エネループ8本+その他7本。合計15本だ。





■ 工具類 - 機器 


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 作業の全体で使う機器と工具を紹介。

必ず必要なのは検査機能付き充電器。

細かい工具や用品は行程毎に紹介する、必要なものを選んで下さい。



■ 充電器

 エラー検知が穏やかな充電器を使用する。
今回はAmazonで低価格でかつ、人気があるメーカーの充電器を使用した。

なお保護機能がない100均の充電器 古い充電器は使用しなかった。
理由:過充電の危険性が高いのと満充電確認が難しいからだ。




・EBL 電池充電器 4スロットで1.2Vニッケル水素 /1.5Vリチウム単3 単4充電池に対応 LCD充電表示 4本同時独立充電可能 単3 単4 充電器
2024年7月 発売

 B0D62X8LW6

ニッケル水素電池、リチウム電池対応型。私も購入しました。
充電池ではAmazonで人気があるEBL製だ。この充電器はEBL製では新型の充電器だ。

ユーザーレビューでメーカー製充電器でエラーが出る場合でも充電できるとあるのを参考にした。
低価格だが、パルス定電流充電ができるのが強みだ。保護機能も多い。





■ 充電


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 それでは実際に充電作業に入ります。



 ■ エラー電池 ~ 充電器で回復できないケースに挑む


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 今回、挑戦するのは端子研磨や「センシング充電機能」でも回復出来ない電池だ。
回復を試みる。


 ■ 故障状態の判別

 今回はパナソニック充電器でエラーが出た品。エラーの検査方法は第一回を参照して欲しい。

なお明らかな故障品は外した。外装に異常がみられる電池や、強制充電後に直ぐ電池容量がゼロになる容量抜けの個体だ。古いエラー検知のない充電器で充電して電池状態を確認している。





■ 充電作業


 
  eneloop / kanonn


 それでは実際の作業に入る。

電池一本当たりで1時間くらいの作業。あとお約束ですが自己責任になります。

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■ 充電 
 
 B0D62X8LW6

 充電は簡単だ。

今回購入したEBL製充電器のスロット部に電池をセットするだけ。
電池残量を検知して充電作業が始まる。

 ・注意点
トラブルを避けるために充電中はそばにいたほうが良い。
アマゾンなどで販売されている、大手メーカー以外の充電池の充電器はほとんどが中華製だ。外出時や就寝、お風呂など席を外したりするのは避けた方がいい。 電源や充電関連のトラブルは発生すると大変危険だからだ。

■ 充電時間や状態
EBL充電器だが充電時間は早い。本機の場合はUSB給電で2A以上を使用する。
表示機能付き充電器で電圧と電流を観測していたが、4本充電時で0.7~1.2A程度で変動していた。USB1.0の規格程度の許容電流だと充電器が壊れる可能性も有るので注意して欲しい。

EBL充電器は急速充電対応だ。だが電池はさほど熱くならなかった。パナソニックの急速充電器や通常充電器(BQ-CC85)よりも温度は低く感じた。



■ 気になる点 
 
 本機の場合だが、充電方法や検知方法が不明。

一旦満充電して、再度充電してもそれなりに充電時間が架かる(一時間ほど)



■ 仕上げ 


 
eneloop / kanonn


 エラー電池への充電であり、しっかり検査する。

液漏れや外装の異常、ふくらみなどをテストする。

 
■ 注意点

今回は低価格な充電器を使用した。

中華製の充電器はおおむねエラー感知が緩いようだ。
予算が許せば さらに多機能な充電器を使う方法もあるだろう。電圧や電流、容量の確認が出来る充電器もある。

XTAR(エクスター) 高速USB充電器 VC4SL 【VC4Sグレードアップバージョン】4スロット バッテリーチャージャー QC3.0最大3Ax1 / 2Ax2 USB Type-C入力 【電圧・充電容量・充電電流・内部抵抗値の表示機能 Li-ion・Ni-MHの充電】
XTAR(エクスター) 高速USB充電器 VC4SL 【VC4Sグレードアップバージョン】4スロット バッテリーチャージャー QC3.0最大3Ax1 / 2Ax2 USB Type-C入力 【電圧・充電容量・充電電流・内部抵抗値の表示機能 Li-ion・Ni-MHの充電】




■ テスト


 再度、Panasonicのテスト機能付き充電器でエラー電池を確認する。
残念ながらやはりエラー表示となった。 しばらく充放電を繰り返してまた検査したい。



● 作業終了

 できあがり。おつかれさまでした。

 結果ですが、エラー電池をEBL充電器で全部充電できました。

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■ 修理方法で効果が少ない物。 

 今回、電池の清掃でさまざまな方法を実際に試した。 
試した中で効果が少ない、無かったものを記載しておく。



 △ 強制充電 = 古いセンサーの無い充電器で、強引に充電する。

エラー電池の検査機能が無い充電器を使用。私は古い富士通の充電器を使用した。 ~この方法はデメリットが多い。エラー電池にも充電可能だが手間がかかる。さらに満充電感知が無いタイプでは充電完了の見極めがしにくい。 また電池が故障している場合には危険だ。




■ 端子の清掃方法で効果が無い・少ないもの。

 X 端子をショートさせる =活入れと呼ばれる方法。10円玉などで端子間を数秒間ショートさせる。良く知られている方法のようで成功率も高いようだ。だが今回のエラー電池には効果が無かった。




 ■ 未確認: ネットでよく見かける方法

 ネットで以下の方法も見かける。私は未挑戦。

・100均の充電器による充電

 100均で売られている充電池用充電器を使う方法。
~エラー検知がないため、パナソニック充電器でエラーが出る電池でも強制充電が可能だ。

リスクが多いので私は購入しなかった。
保護機能が無い。また満充電の感知も無い。買充電の危険性がある。充電管理が難しいからだ。今回紹介したEBL充電器が安いので、EBL充電器を購入したほうが良いのではないか。

メリットとしては 電圧の回復でパナ充電器のエラー検知が消える可能性がある、他には100均充電器の特性を利用してパルス充電器としての利用、小電流を利用してのトリクル充電としての使用が考えられる。

 旧式: コンセント式 1~2本充電可能 満充電停止機能無し タイマー無し 
 現行: usb式 1~2本充電可能 満充電停止機能無し タイマー式だがランプ消灯後も小電流が流れる 


? 端子を布などでこする =原理は静電気で電池から電気を引き出すと言われている。





■ 作業した感想。

 
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所有している高容量エネループは、ほとんどで充電エラーが出ていた。
実に高容量エネループ全体の2/3ほどだ。そのうちの全体の1/3は前回の端子清掃やエラー修復で治っていた。

そして今回の充電器による充電。
成功率だが、エラー電池のすべてが今回の方法で充電成功。そして使用可能になりました。


■ 完成


 無事に充電できました。

高価な充電池。特にハイエンドのエネループは処分をためらっていた。回復して嬉しい。

ただし回復後の検査や経過の確認は未だしていない。充電を繰り返すうちに回復するか後日追記したい。


今回の方法により、エラー電池が全て使えるようになりました。

そして充電器では多機能なものがあり、例えばリフレッシュ機能が付いている物もあります。エラー電池が回復するか興味ある所です。また追記しますね。


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■ 今回使用した機器や姉妹機



・EBL 電池充電器 4スロットで1.2Vニッケル水素 /1.5Vリチウム単3 単4充電池に対応 LCD充電表示 4本同時独立充電可能 単3 単4 充電器
2024年7月 発売

 B0D62X8LW6

ニッケル水素電池、リチウム電池対応型。私も購入しました。






・BQ-CC83(通常充電タイプ)
 2018年9月発売
 
エボルタ、エネループ対応型。私も購入しました。
新機能の予備充電機能で、ダメージを受けた充電池をLEDでお知らせする。従来機では対応不可だった過放電した充電池の充電に対応している。

機能: スマートチャージ、クイック診断、継ぎ足し充電、乾電池充電防止機能。




・BQ-CC85 (急速充電型)
 2018年9月発売

 最上位モデル。機能が多い。

機能: 残量チエック、買い替え目安診断、スマートチャージ、クイック診断、継ぎ足し充電、乾電池充電防止機能。



■ その他 

XTAR(エクスター) 高速USB充電器 VC4SL 【VC4Sグレードアップバージョン】4スロット バッテリーチャージャー QC3.0最大3Ax1 / 2Ax2 USB Type-C入力 【電圧・充電容量・充電電流・内部抵抗値の表示機能 Li-ion・Ni-MHの充電】

 多機能な充電器を販売しているXTAR製。

容量測定やリフレッシュ、保存用充電など機能が多い。
今回購入した充電器の後に、このXTAR製充電器を見つけて「こちらにしておけばよかった」とも考えた。

ユーザーレビューによるとパナソニック充電器で弾かれるエラー電池も充電できるとある




■ 更新情報

2025年4月21日 作成方法


■ 関連記事

・充電池のメンテナス方法 第一段階。エネループ等が充電できない、エラーが出る場合の回復方法2種類。 http://analog-to-digital.seesaa.net/article/499616412.html

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