
TOPPINGからハイエンドDACの新型『D90III SABRE』が登場した。
今回は特長と購入リンク。 便利な周辺機器を紹介します。
■ D90III DABREの解説

「D90III DABRE」は、TOPPINGのハイエンドDACであるD90シリーズの最新版だ。
公式ページにはエベレストより登山の難度が高い山と言われるK2をバックにした写真が掲載されている。TOPPINGの自信が見て取れる。
初代からは実に5年目となる歴史をもつモデルだ。TOPPINGらしいひとつのモデルを磨き上げていくスタイルが適用されている。
新たにDACが9039SPROのデュアルとなりMQAに対応した。
2024年11月頃から日本国内でも発売。海外では900$で販売される。なお従来機D90 LEとSEも併売される。
変更点では、筐体が更新、そして新機能が追加される。強化されたBluetooth5.1チップ、CPLDが実装、12Vトリガーの装備など、
■ 特長と性能
現代で主流の入出力に対応しながらも、高い性能を持つ。全体の構成や機能はD70の強化版だ。
DACチップは90SEとLEは同じでESS社製ES9038Proを搭載していたが。9039SPROのデュアルになった。
さらに部品のアップデートや機能追加が行われている。音量制御機能をオフにすることで純粋なDACとしても動作する。

■ 外観と内容

TOPPING製のDACに多い、前面のセンターに液晶画面を配するデザイン。そして最近のモデルと同様に、D90でも端部が曲面加工されている。 操作系はシンプルで、目立つ点では音量ボタンが廃止されてノブになった。 上面には「Hi-Res Audio Wireless認定」のシールが貼られている。
サイズは、同社製品ではやや大きめだ。幅が22㎝でCDケース2枚分くらい。高さは4.5センチでカーオーディオの1DINよりやや小さい。
インシュレーターは4本。底面にゴムを備える
■ 梱包

黒い箱に収まる、表にはTOPPINGのロゴが箔押しされている。なかにはウレタンがくり抜かれて本体、リモコン 周辺部品が収まる。Bluetoothアンテナが大きめなのが目立つ、
説明書は日英中対応だ。トラブルシューティングもあり丁寧なつくりだ。また公式サイトに記載背れていない仕様も掲載されている。
● 前面

前面はディスプレイと電源、音量ノブを備える。表示画面は白色OLED液晶を持ちソース・ビットや音量、周波数を表示。
機能では3段階の明度調整とディマーを持つ。 リモコンも付属しており、設定や各機能を簡単に操作が可能。
電源は本体音量ボタンの長押し、もしくはリモコンでスタンバイ操作可能。
電源は入力信号での動作か12Vトリガーから選択可能
■ 設定

設定項目は大幅に増加した。細かい設定が可能になっている、
設定ではラインアウトのモードが、プリアンプ(音量調整あり)とDACモード(音量調整無し)で指定可能。
ラインアウトをバランス、アンバランスの同期、個別出力が設定可能。
Bluetoothのオンオフ。
PCMフィルタは7種。
2Sポートの指定、逆相、消音も可能。
0dBFSでの最大出力レベル
USBのバージョン指定 UAC2.0か1.0
サウンドモード2種
極性設定 -50DB以下での音量ステップを2段階
帯域幅設定
・簡易メニュー ;リモコンの中央ボタンを押すと簡易メニューに入る、良く使う4つの項目が抽出されている、
■ リモコン
BluetoothとIRモードを選択可能、
■ 内部や性能
内部写真は公開されていないが、海外でファンが紹介していた。
内部配置は大まかに分けられている。
主に 正面から見て左奥に電源ユニット。右奥にIVコンバータ。
左手前がオペアンプ。中央がCPLD。右手前がDACだ。
参考;.audiosciencereview.com Topping D90 III - teardown
https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/topping-d90-iii-teardown.55330/
■ DACやチップ

DACは、ESSの旗艦DACであるES909S Proをデュアルで搭載。オーディオファイル向けのSABREシリーズだ。D/A 変換機能には ESS の独自技術の HyperstreamⅣを新たに採用する。
対応ビットレートや周波数は広めで、PCM最大768kHz、DSD1024にも対応する。サウンドフィルタは7種。MQAハードウェアレンダラー搭載。SN比を向上して(135dB)、省電力化された。
・ USB受信部は、第3世代XMOSであるXU316を採用。入力はHDMI IISにも対応する。
・ Altera CPLD搭載

・新型I/V変換回路

■ 無線部
Blutooth搭載。
無線入力に対応する。性能は強力で、音質面ではHi-Res Audio Wirelessおよびソニーの高音質コーデックLDACの認証を取得している。Bluetooth用にQCC5125を使用してLDAC / AAC / SBC / APTX /APTX HD/ APTX-Adaptive / APTX HDプロトコルをサポートする。Bluetooth機能はオフも可能。
● 機能
・サウンドシミュレーション;D90から搭載されている機能だ。Ⅲでも採用されてる、。
真空管とトランジスタの独特の倍音性能に応じて、D90LEに真空管とトランジスタの音響シミュレーション機能を追加し、3つの異なる性能を聞くことができます。
● 背面

豊富な入出力端子を搭載した。新しい規格にも対応している。
入力:
USB IN:PCM 44.1kHz〜768kHz / 16〜32ビット。 DSD64-DSD512(ネイティブ)、DSD64-DSD256(DOP)/MQA:44.1kHz〜768kHz / 16ビット〜24ビット
IIS IN:PCM 44.1kHz〜768kHz 16Bit〜32Bit、DSD64〜DSD5122(ネイティブ)、DSD64-DSD256(DOP)/
COAX / OPT / AES IN:PCM 44.1kHz-192kHz 16Bit-24bit /DSD64(DOP)
BT: AAC / SBC / APTX /APTX Adaptive APTX-HD / LDAC
出力:ラインアウトRCA,XLR(同期、単独出力が選択可能)
12Vトリガー端子装備。

■ 電源
電源は、背面の3ピン端子から供給可能で115Vと230Vに対応する。背面に主電源スイッチ装備。 機能では自動スタンバイを備えオフも可能。
電源部は Meanwell IRM-20-15 15V 20W MEANWELLは最近SMSLの上位機でも使われているブランドだ。
色: 黒、銀
● D90 LEのお勧めポイント
• ESSの旗艦DACを2機搭載する
• 入出力が豊富
• バランス出力に対応
• 無線入力にも対応
• MQA対応
X 弱点や気になる所
・価格はやや高め。
■ 感想

人気が高いD90の新型が登場した。
「D90」はDACとプリアンプのシンプルな構成ながら、入出力も多くて現代のオーディオに対応できる嬉しいモデル。そして贅沢にもESSの旗艦DACを搭載している。TOPPINGらしく、従来モデルを磨き上げて登場した高級DACです。
初代からはもう5年目となるのに、いまだ熟成させていく姿勢には脱帽だ。このあたりは日本メーカーも見習ってほしい。
今回は再びMQA対応版となりました。機能も細かく追加されており、使い勝手が向上しています。
■ 購入用リンク
■ Topping D90 III SABRE
● 通販リンク
■ 周辺機器
使う時に便利な用品
■ ケーブル
ケーブルを変えて高音質に。
買いやすい価格で人気もあるケーブルを紹介します。
• Topping ラインケーブル TCR1
2017年9月日本入荷。
純正のケーブル。
材質:金メッキ銅RCAヘッド+銀メッキ無酸素銅線
長さ: 25cm、75cm、1m、1.5m、2m
■ スペック
■ 動画
・Topping D90 III SABRE
・D90 SE
・D90 MQA
・D90
外観と機能、リモコンの操作方法が解説されている。
■ 注意事項 ➤ ウェブサイトのご利用条件
■ データ
TOPPING(トッピング)はブランド名。中国は広東省の省都、广州市にある会社。 ~ ブランド名は”伸びる物、トップの品質である”から。 製品の品揃えは主に小型アンプとDAC。そして現在は高級機が主流となる。
中華アンプの中では高価格の部類で 品質や高性能を求める方にお勧め。販売傾向は同型をまめに部品を更新し磨き上げる。小型機では珍しく長寿機が多い。
・ CPLDの解説 *Wikiより https://ja.wikipedia.org/wiki/CPLD
CPLD (Complex Programmable Logic Device)とは、プログラマブルロジックデバイスの一種で、PALとFPGAの中間の集積度を持ち、これら両方のアーキテクチャの特徴を持っている。
■ 更新情報
2025年4月8日 作成
■ 関連SNS
■ 関連、参考サイト
・AKM について ニュース インフォメーション 半導体製造工場の火災について (状況のご報告)
https://www.akm.com/jp/ja/about-us/news/information/20201030-information/
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