今回紹介するのは ゲーム『GRADIUS(グラディウス)』
シューティングゲームの名作だ。だがグラディウスのアーケード版登場からは40年以上が経過した。そんな『グラディウス』だが現在でも多くのハード、そしてWINDOWS機で遊ぶことが可能だ。
今回は、WINDOWS向けに発売されたグラディウスの解説と感想をする。
■ はじめに WINDOWSと『GRADIUS』 (1985)について
グラディウスは人気が高いだけあり移植作品がとても多いゲームだ。
移植は最初にファミコン版が登場して大人気となった。 そしてPCへの移植も早かった。アーケード版発売の翌年にMSXへ移植された。だが当時は家庭用機とアーケード基板の性能差が大きく、グラディウスも差が大きかった。
だがグラディウスは他ゲームより早い段階でオリジナルと移植作の格差が縮小した。 WINDOWS機では、ブームが起きたWin95時代からグラディウスは登場している。
その後WINDOWS向けグラディウスはPCエンジン版が移植されたものの、アーケード版は発売が途絶えた。 だが2019年に「アニバーサリーコレクション」が家庭用ゲーム機とPCで発売される。コナミアーケードを集めた作品でグラディウスシリーズも含まれた。そしてPCでもSteam版が登場している。
今回はWINDOWSで遊べるグラディウス、優れている移植作品を探してみた。
■ WINDOWSでグラディウス遊ぶ ~経緯やメリット
WINDOWSは息の長いOSだ。環境も自分に応じて整えやすい。
WINDOWS機でグラディウスを遊ぶ利点は多い。
・長い期間遊べる
WINDOWSは3世代程度は古いゲームが遊べる。CDなどの元データを持っていれば別機種への移行も可能だ。今回紹介するグラディウス作品では、30年前に発売された製品を現行WINDOWS機で遊ぶことが可能だった。
・高解像度、高品質
最近は大分差異が減ったが 長い間、家庭用ゲーム機よりWINDOWSゲームは解像度が高かった。また高品質モニターや高解像度の接続方式でも先行している。また最近の移植作品はワイド化して遊ぶことも可能だ。
・対応機器が多い
WINDOWS機はゲーム機器や互換品がとても多い。
例えばゲームパッド等のコントローラーは大変種類が多い。そして互換性も高い。変換器を使って家庭用ゲーム機のコントローラーを使用できる。数十年前の古い機器でもドライバーが対応して動作する場合が多い。 馴染んだコントローラーを長く使えるのだ。
Playstation 3: Sixaxis Wireless Controller (2008) / włodi
■ 21世紀に楽しむグラディウス
■ グラディウス WINDOWS用作品解説
各作品を解説する。
実際にWINDOWS機で動作を確かめた。
・グラディウスDELUXE PACK for Windows 日本 1997年2月21日
Windows 95 コナミ コナミ CD-ROM ME203-J1
収録作:グラディウス、グラディウスⅡ
■ 解説
グラディウスDELUXE PACKのWIN版。 前年にプレイステーションとサターン版が発売されている。
本作にはグラディウス、グラディウスⅡが収録された。
グラディウスⅡではコンシューマー版のムービーが収録されている。また丁寧な説明書が付いている。キャラクターの説明や操作方法が詳しく記載されている。
起動するとウォームアップから始まり「モーニングミュージック」が流れる。
WIN10での利用だがゲーム部は安定して動作する。遊ぶことは可能でプレイ感覚は本物に近い。 ~ ただし不完全だ。私の環境下では背景が表示されない、色抜けしている、音声が不安定など。
設定:アーケードに近い設定が可能。残機、エクステンド等。 ジョイステイック対応。各ゲームはウィンドウ動作も可能。ディスプレイ全体までの最大化(ストレッチ)可能
付録でスクリーンセーバーが6種あり良い。例えば敵メカのホッパーやタッカーが画面を跳ね回ったり、オプションイーターが画面を消す、大量のチビモアイがイオンリングを吐いて画面を消していくなど楽しい。
その他:インストール先にサウンドのフォルダがありGSF形式で保管。別途プレイヤーで再生が可能だ。
評価:動作はするがインストールが難しく、動作も不完全などお勧めできない。ただしスクリーンセーバーはいい出来。
動作:インストール後もCD必要。ランチャー経由で各ゲームを起動するが単体起動も可能。 ムービー閲覧はランチャー経由のみ。 DirectX3同梱(インストール時にキャンセル可能)
接続機器はキーボードとジョイステイック対応。ボタンはオプションで設定可能。取扱説明書では当時定番だったMicrosoftのサイドワインダーゲームパッドで解説されている。
WIN10対応:現在のWINDOWS環境で動作は難しい。
インストーラーが16ビットのためインストールできない。動作には対処が必要。私はフリーソフトで8ビット用インストーラーを使用した。 さらに起動しても不具合が多い。今回は動作改善までは行わなかった。 ~ また動作が改善したら追記する。
購入について:現在は入手は可能。ただしプレミアがついており1万円ほどが相場だ。
・クラシックス アニバーサリーコレクション 2019年4月18日
開発:ハムスター ゴッチテクノロジー 販売;KDE ダウンロード版
希望小売価格:3,300円(本体価格3,000円)
収録作:グラディウス、グラディウスⅡ他
【収録タイトル紹介】*STEAM公式より
Scramble
TwinBee
Nemesis (also known as Gradius)
Salamander (also known as Life Force)
Typhoon (also known as A-Jax)
Haunted Castle
Vulcan Venture (also known as Gradius II)
Thunder Cross
日本国内から購入の場合は、以下のタイトル及びコンテンツが収録。
悪魔城ドラキュラ
A-JAX
グラディウス
グラディウスII GOFERの野望
沙羅曼蛇
サンダークロス
スクランブル
ツインビー
Bonus Book(日本語)
日本国外から購入の場合は、以下のタイトル及びコンテンツが収録。
HAUNTED CASTLE
TYPHOON
NEMESIS
VULCAN VENTURE
LIFE FORCE
THUNDER CROSS
Scramble
TwinBee
Bonus Book(English)
■ 解説
コナミの50周年企画。家庭用ゲーム機、WIDOWSで発売された。
「アニバーサリーコレクション」はゲームの編集版だ。 今作では1980年代のアーケードゲームを8作品収録した。なおアップデートで海外版も収録されており豪華になっている。
本作にはグラディウス、グラディウスⅡが収録された。
ゲーム部は「アーケードアーカイブス」版がベース。
出来は良い。プレイした感覚も本物に近い。
動作では、ボタンがオプションで設定可能。連射も個々に設定できる。
モーニングミュージック部は無くゲームタイトルで起動する。モーニングミュージックはクレジット項目で流れる。
■ 付属
1. コンテンツで「ボーナスブック」が用意。開発資料や楽譜が収録
2. 海外版も収録。なおLIFE FORCEは海外から購入すると収録されている
評価:安定して動作する。現在でも利用可能な貴重な作品。
他に収録されているコナミのアーケードゲームも魅力がある。
動作:WIN10 64ビットのみ対応。要フルHD。directX11対応
WIN10対応:正常に動作する。ただしGPUでは古いオンボードに非対応。
設定:アーケードに近い設定が可能。残機、エクステンド等。 ジョイステイック対応(X-INPUT)。キーボード使用の場合はキーコンフィグ+連射設定可能。画面は走査画面、画面最大化。 セーブは一か所。ハイスコアのオートセーブは無いので、セーブ機能を使って保存する必要がある。
購入について:入手可能。多機種で発売されているが価格は統一されている。
■ お勧め作品はどれか?
実際にWINDOWS機にインストールして動作させた。
現在は、STRAM版一択の状態だ。
WIN95版は気象となり高価で、かつ動作させるのが難しい。
各作品のお勧め部分を紹介する。
・アニバーサリーコレクション STEAM版
グラディウス以外のゲームもコナミ名作シューティングがありお得感が強い。
現在でも入手できること、完成度が高いのが魅力。
安定して動作して、設定も不足ない。
弱点:ランチャー経由なのでプレイ開始と終了が少し手間。
・グラディウスDELUXE PACK for Windows 日本 1997年2月21日発売
Windows 95 コナミ コナミ CD-ROM ME203-J1
グラディウスのファン向き。
付録でスクリーンセーバーの出来が良い。また音楽ファイルへのアクセスと再生が可能。
弱点:高価格。
そして現在動作させるのに苦労する。 さらに私の環境では、遅延や不安定な動作も見受けられて万全とは言えなかった。ゲーム部の動作は難しいので、どうしても遊びたい場合は古いWINDOWS機を用意したほうが良い。
■ 使用した感想
Windows 10 Devices / DobaKung
今回あらためて、グラディウスをWINDOWS機で動作させて検証した。
互換性の高いWINDOWS機だが、WIN95版を私は残念ながら上手く動作させることができなかった。
ただ驚くのはもう30年近く前になる作品が、手間はかかるが現行ハードで動くのは凄い。アクセサリー類のスクリーンセーバーや音楽ファイルは今でも使えるのは喜ばしい。
周辺環境も同様だ。ジョイステイック用の変換器も現行WINDOWSで認識する。周辺ソフトではジョイステイック割り当てツールなども使用した。ツールやソフトが古くても正常に動作して大したものだと感じた。
■ WINDOWSでの移植について
WINDOWS用、WINDOWSで遊べるグラディウスは多い。
だがPCエンジン版の移植がほとんどだ。そしてブラウザー版も登場している。
今回は紹介を省いたが、PCエンジン版はコナミ製で評判も良い作品だ。現在でもEGG版などは配信中。興味ある方は試してみると良いだろう。
■ あとがき
Olive using Fluxbox / tubby.ben
PC用のグラディウスだが、WINDOWS95版が登場した後は長く発売されていなかった。
そして家庭用ゲーム機でも2000年くらいから古いアーケードゲームの移植は減っていた。
だが時流が変わった。ネット普及にともないオンライン販売が普及し始めのだ。それに伴い販売のハードルが下がって、往年のシューティングゲームも登場している。 パソコン用でも、プロジェクトEGGやSTEAMが登場しており古いゲームがダウンロードで遊べるようになった。
古いシューティングゲームだが、グラディウスは特に人気がある作品で現在基板や家庭用ゲーム機のメディアは激しく値上がり傾向だ。また多くの媒体でプレミアがついている。ROM版の基板の価格は今では100万を超えている。もはや一般ユーザーは本物で遊ぶことは難しい状況だ。
古い作品となるグラディウスだが、現在もWINDOWSで遊べるのは嬉しいところだ。
文章: GIL
■ 公式動画
■ 注釈
一部作品で発売日などのデータはWIKIを参考にした。
*1 ・WIKI グラディウス
■ 参考
■ 更新情報
2024年8月30日 作成
■ 関連リンク