今回紹介するのは ゲーム『XEVIOUS(ゼビウス)』
ゼビウスの解説特集 「XEVIOUS Century(ゼビウス センチュリー)」の3回目だ。
ゼビウスのアーケード版登場からは40年以上が経過した。
そんな『ゼビウス』だが現在でもWIDOWS機で遊ぶことが可能だ。
今回はWINDOWS向けに発売されたゼビウスの感想と解説。
■ はじめに WINDOWSと『XEVIOUS』(ゼビウス) (1982)
ゼビウスは移植が多いゲームだ。
WINDOWS機では、ブームが起きたWin95時代からゼビウスは登場している。
その後2005年でWINDOWS向けゼビウスは発売が途絶えたが、2020年にプロジェクトEGG版が登場している。
今回は現在でもWINDOWSで遊べるゼビウス、優れているゼビウスを探してみた。
■ WINDOWSでゼビウスを遊ぶ ~経緯やメリット
WINDOWSは息の長いOSだ。環境も自分に応じて整えやすい。
WINDOWS機でゼビウスを遊ぶ利点は多い。
・長い期間遊べる
WINDOWSは3世代程度は古いゲームが遊べる。CDなどの元データを持っていれば別機種への移行も可能だ。
今回紹介するゼビウス作品では、30年ほど前に発売された製品を現行WINDOWS機で遊ぶことも可能だった。
・高解像度、高品質
最近は大分差異が減ったが 長い間、家庭用ゲーム機よりWINDOWSゲームは解像度が高かった。また高品質モニターや高解像度の接続方式でも先行している。またゼビウスでは対応モニターがあればモニターを回転させて遊ぶことも可能だ。
・対応機器が多い
WINDOWS機はゲーム機器や互換品がとても多い。
例えばジョイパッド等は大変種類が多い。また互換性が高い。変換器を使って家庭用ゲーム機のコントローラーを使ったり使用できる。ドライバーも長く対応して動作する場合が多い。 馴染んだコントローラーを長く使えるのだ。
Playstation 3: Sixaxis Wireless Controller (2008) / włodi
■ 21世紀のゼビウス
Xevious / cinz
■ ゼビウス WINDOWS用作品解説
各作品を解説する。
所有している作品は実際にWINDOWS機で動作を確かめた。
・ナムコヒストリー Vol.1 日本 1997年4月25日
Windows (95) ナムコ CD-ROM NMC-2009
収録作:ゼビウス ゼビウスベンチ スーパーゼビウス マッピー モトス トイポップ
動作:インストール後もCD必要。ランチャー経由で各ゲームを起動する。
WIN10対応:現在のWINDOWS環境で動作は難しい。
インストーラーが16ビットのためインストールできない。動作には対処が必要。
その他:初期版は 特定のPC環境や一部ゲームで音に不具合が有り交換となった。
設定:アーケードに近い設定が可能。残機、エクステンド等。ジョイステイック対応。
各ゲームはウィンドウで動作する。ディスプレイ全体までの最大化(ストレッチ)不可。 縦置きモニター表示対応
■ 解説
ナムコが発売したアーケードゲームの編集版「NAMCO HISTORY」シリーズ第1作。後に4まで発売された。ナムコの人気作品がジャンルごとに登場した。VOL1はアクションゲームが中心となる。 冊子一体型のケース採用。付録が充実している。壁紙やアイコン、ペーパークラフトなど
本作にはゼビウス、スーパーゼビウス、ゼビウスベンチ(ゼビウス体験版)が収録された。WIN版では珍しいスーパーゼビウスが収録されるのが嬉しいところだ。ゲーム部はオリジナルのROMを使用したエミュレーター。プレスリリースには”移植をアーケードゲーム機の基板から行った”と記載されている。*1
現在では評価が高い。当シリーズは本物に近い動作がすると言わている。例えばドルアーガの塔でバグ技が再現可能など。
現在のWINDOWS環境での動作だが、やや不安定な場合が多かった。速度や音声が不安定など。古いWINDOWS環境下ではもっと安定していた記憶がある。
購入について:WINDOWS用ゼビウスでナムコヒストリーは入手が容易な部類だ。中古が出回っており入手しやすい。
>・ゼビウス体験版 ゼビウスベンチ
ナムコ CD-ROM、ダウンロード等
動作:単体動作可能、CD不要
■ 解説
ナムコヒストリー収録ゼビウスの体験版だ。配布版は公式サイトや当時のパソコン雑誌に収録された。 ファイルサイズは340KBと異様にコンパクトだ。
動作:製品との差異は5分のプレイ時間制限が付く。製品版と異なり単体動作が可能。CDやランチャーが不要だ。
機能: ベンチマーク機能がありフレームレートが表示される。製品版ゼビウスよりは機能が削減されている。項目設定では拡大などが無い。ジョイステイック項目も省かれる。
その他:ナムコヒストリーではマッピーの体験版も配布されていた。こちらもベンチマーク機能を備えている。
・Microsoft Revenge of Arcade US 1998年7月31日
Windows (98)
マイクロソフト発売 アタリ ナムコ CD-ROM
収録作:Mappy Motos Ms. Pac-Man Rally-X Xevious
動作:インストール後はCD不要 16ビットプログラム。
■ 解説
マイクロソフトが発売したアーケードゲームのコンピレーション。Microsoft Revenge of Arcadeはシリーズ第3作で、ナムコゲーム集としては第2弾。
シリーズ第2作はアメリカで発売年のランキングで8番目に売れたゲームとなる。チャートでは最高5位となった。 クラシックなアーケードゲームだがに人気作品となった。 日本ではナムコヒストリーの発売が近かったためか、発売されていない。
・ゼビウス (SUPER1500シリーズ) 日本 1999年4月16日
Windows (95/98) ナムコ メディアカイト CD-ROM MKW-009
動作:単体動作可能、CD不要
■ 解説
WINDOWSブームの頃に発売されたメディアカイトのゲームシリーズ。各社アーケードゲームなどが主にラインナップしていた。
SUPER / ULTRA は価格で分けられており、SUPERは1500円だった。古いアーケードゲームだけでなく「バーチャファイター」などポリゴンゲームや「ストリートファイターZERO」などの新しめの人気ゲームもあった。
SUPER1500のゼビウスは、現在では中古をあまり見かけない。
・ゼビウス (ULTRA2000シリーズ) 日本 2001年2月23日[139]
Windows (95/98/me) ナムコ メディアカイト CD-ROM MKW-157
動作: インストール後CD不要
ウィンドウで起動。ディスプレイ全体まで最大化可能
WIN10対応:動作する
設定:アーケードに近い設定が可能。残機、エクステンド等。
■ 解説
メディアカイト発売のゼビウス第2弾。2000円で販売された。
ULTRAシリーズは、セガのポリゴンアーケードゲームやバイオハザードやパンツァードラグーンなど家庭用機の人気ゲームも有り彩り豊かだった。当時、電気店やPC販売店でよく置かれていた製品だ。 現在でもネットで中古を見かける。さすがに古いので中古ゲームの実店舗では見かけなくなった。
メディアカイトは2007年に商号を変更。同年に破産している。
・VAIO Game Center XEVIOUS 2003年9月18日(ナムコのサービス開始日)
Windows (XP) ナムコ SONY ダウンロード版
利用料金:1タイトルあたり 200円/7日間、400円/14日間、500円/30日間
動作:現在はサービス終了。 WINDOWS XPが対象だった。
■ 解説
VAIOの会員サイトがVAIO Game Centerだ。
その中に開設されたのが「ナムコチャンネル for VAIO Game Center」。サービス開始時の8タイトルにゼビウスも含まれていた。
当時のSONYはVAIO向けサービスに大変力を入れており、サービスやアプリを多く作っていた。 VAIOゲームセンターはその中で埋もれた感がある。
また買いきりでは無く、オールドゲームとしては使用料金がやや高額な印象だ。
・Namco Museum 50th Anniversary Arcade Collection
2005年5月19日(US) 2006年(UK)
Windows ナムコ 開発 digital Eclipse CD-ROM
動作:WINDOWS7以外実行不可
■ 解説
海外版。ナムコ50周年記念。開発はdigital Eclipse 販売はナムコ。
日本ではPlayStation 2版 ナムコミュージアム アーケードHITS!で発売された。
内容だが、メインメニューで流れる爆音の音楽など評判が悪い。
製品はコピーカードStarForceを使用。正規品でもドライブの調子や読み込み不良時にエラーが出たり、OSに深刻なトラブルを起こす場合が有る。PCにインストールしないほうが良い。 解析等につかう程度の方が良い。
・ゼビウス (プロジェクトEGG) 日本 2020年10月9日
Windows バンナム D4エンタープライズ ダウンロード版
販売価格 800円(税抜)
現在は販売終了。ダウンロード版の為入手不可
既に購入していたゲームは販売終了後も使用可能。
■ お勧め作品はどれか?
xevious / Nicolas Esposito
実際にゼビウス作品で所有しているものをWINDOWS機にインストールして動作させた。
残念ながら、決定版と言えるものはない。 現在は入手が困難だったり、動作が難しい場合が多い。
お勧めを紹介する。
・ナムコヒストリー版
現在でも中古は多く入手できること、完成度が高いのが魅力。
そして今では評価が高い作品。 利点だが、ナムコ自ら基板から移植しただけあり出来は素晴らしい。
弱点:現在動作させるのに苦労する。 さらに私の環境では、遅延や不安定な動作も見受けられて万全とは言えなかった。
今回検証していて良かったのが、公式サイトや雑誌で配布されていた『ゼビウス体験版』だ。
現在のWINDOWS環境でも簡単に動作する。ナムコヒストリーに収録のゼビウスが動作に手間がかかるのと対照的だ。
WINDOWS版ゼビウスは決定版といえる作品が無いが、この体験版のシンプルな仕様ならトラブルが無い。制限を外して販売すれば今でも通用するのではないか。
■ 使用した感想
Windows 10 Devices / DobaKung
あらためてゼビウスをWINDOWS機で動作させて検証した。
驚くのはWINDOWS機の互換性だ。もう30年近く前になる作品が現行ハードで動くのは凄い。
ナムコヒストリーはかなり動作させるのに苦労したが、他作品では簡単に動作するものもあり驚いた。
周辺環境も同様だ。ジョイステイック用の変換器も現行WINDOWSで認識する。
周辺ソフトではジョイステイック割り当てツールなども使用した。ツールやソフトが古くても正常に動作して大したものだと感じた。
■ あとがき
Olive using Fluxbox / tubby.ben
古いゲームがいまだ使えることに驚く。
いずれ評価が高いナムコヒストリーの記事を書くつもりだ。
文章: GIL
■ 公式動画
■ 注釈
一部作品で発売日などのデータはWIKIを参考にした。
*1 ・ナムコヒストリープレスリリース
https://www.bandainamcoent.co.jp/corporate/press/namco/1997/1997_may/news_may01.html
■ 参考
■ 更新情報
2024年7月30日 作成
■ 関連リンク