SMSLのS.M.S.LのDAC&ヘッドフォンアンプ「DL300」解説。前面が傾斜した筐体を持つ美しいDAC

B0CKPHSFP1

S.M.S.LのDAC&ヘッドフォンアンプ「DL300」の解説。

前面が傾斜した筐体を持つで美しいDACだ。
今回は特長と購入リンク。 便利な周辺機器を紹介します。

■ DL300とは


 

S.M.S.L 社の新型DAC&ヘッドフォンアンプ。プリアンプとしての利用も可能だ。 日本では2023年10月に発売された。 
DLシリーズとしては7月発売のDL200に続き、2作目だ。

同社では新系統だ。特徴は美しいデザイン。そして豊富な入出力と高性能。バランス出力や無線入力も搭載する。
AKMの高級DACに加えてXMOSも搭載。デジタルは光とUSB入力を備えるなど。薄型だが性能と対応力は高い、

同時発売のアンプは無し。兄弟機DL200では組となるアンプAL200が登場していた。

 

■ 特長と性能


同社では高級機。入出力は多い。

セレクターはノブやリモコンでの操作となる。流行の機能や端子を備えており、オーディオの実用性や対応力ともに力を入れた使いやすいモデルとなった。


・兄弟機DL200との違い

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大きな部分ではDL300はプリモードを搭載。また画面が液晶でDL200は画面がLEDだ。DACはDL200はESS製を採用する。
DL200では薄型にこだわりTRS端子などを採用しているが、DL300はXRS端子が使用されている。その他DL200ではカラー液晶では無くLED。機能ではサウンドカラーやディマー等の細かい機能が省かれる。 

DACではSMSLは上位機ではESSとAKM採用が多いが、今作はAKMを採用している。AKMが好みの方にお勧めだ。 



● 梱包

梱包は黒の紙箱に入る。上位機で使われるパッケージだ。中に黒の緩衝材と蓋が有り、本体や付属品が収まる。本体はさらに白い袋に包まれる。中英文マニュアルや検査証、付属品が同梱される。




■ 外観と内容

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外見はシンプルなデザイン。前面がゆるやかに傾斜した筐体だ。電源や各種切り替えにはノブを使う。ノブ以外の物理ボタンは廃されており、実用性を備えながら価格を抑えたデザインとなる。

本体はアルミシャーシでCNC加工。
大きさは幅が222㎜でハーフコンポサイズだ。奥行きは206㎜。高さは39㎜で薄めだ。兄弟機のDL200と幅は同じだがDL300が若干厚い。

重量は1.54㎏でDACとしては重めだ。



 ● 前面部

前面はヘッドフォン端子 6.35アンバランスと4.4㎜バランスヘッドフォン端子、そしてファンクションノブを備える。

ノブはスイッチも兼ねている。一回押すとメニュー。設定が可能だ。長押でメニュー終了。さらに長押しで電源がオフ。入力切替は、短押しで現在入力が表示。左右回転で入力を選択。

・表示 メニュー
画面はカラーIPS液晶だ。画面部には赤外線受信部が埋め込まれている。
項目は入力(USB,BT,光、同軸、I2S)切り替え、出力切り替え(ラインアウト、ヘッドフォン出力、バランス、アンバランス)、ソース表示(PCM,DSD,MQA)。プリとHPA(ヘッドフォンアンプ)モードの切り替え。ゲイン(High,Low)

PCMフィルターは6種。サウンドカラー4種、DSDフィルター2種。DPLL設定。そしてUSBモード(USB1.1,USB2.0)の切り替え。明度は8段階。ディマー5~60秒、ファンクションキー割り当て、I2Sモード(正逆)、XLR(正逆)


新型SMSLリモコンが付属する。現行FireTVのリモコンに似た形状やボタン配置だ。




■ 内部、デジタル部

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 DACはAKM製。また第3世代のXMOSを搭載してDoP64とネイティブDSD512、PCM32bit/768kHzまでをサポートする。

 ● DAC部

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DACは、AKMのAK4191+AK4499EXだ。

ESSの高級機であるES9039Q2Mを搭載。SABREシリーズで32Bit DACだ。
プロ用、オーディオ愛好家、オーディオアプリ向けに作られている。D/A 変換機能には ESS の独自技術の HyperstreamⅣ Dual DAC技術を新たに採用する。対応ビットレートや周波数は広めで最大でPCM768kHz、DSD1024にも対応する(本機ではDSD512までの対応)。 なおAK4191+AK4499EXの構成はSMSLでは上位機のSU-9やD400EXでDO300EXで採用されている構成だ。SMSLがよく使う組み合わせと言える。

第3世代XMOS XU-316を搭載。PCMは32bit/768kHzまで対応、ネイティブDSD512に対応、同軸と光はDOP64に対応

MQAとMQA-CDのデコードも対応している。


・サンプルレート

USB/サンプルレート:1bit、16-32bit、44.1~768kHz 
DSD:2.8224~22.5792 MHz(1bit)
DoP:DoP 256

光/同軸入力サンプリングレート:1、16-24bit 44.1~192kHz、
DoP:DoP 64(光/同軸)

 
 ■ その他 チップや機能

・ヘッドフォンアンプ 

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 SMSLが上級機で搭載している自社回路のPLFCを採用した。

・アンプ: OPA1612を4基使用。

・ ふたつのUSBモード。USB1.1 / USB2.0に対応。

ゲーム機への対応力が強化されている。
USB1.1モードではすべてのUSB機器をドライバーレスで接続可能。XBOX、SWITCH、PS4、PS5等に対応する。24bit/96kHzまで対応

USB2.0モード:USB2.0はWINシステムでドライバが必要。高サンプリングレートが使用可能。

・USB互換性 : Windows 7/8/8.1/10/11(ドライバが必要)丨MACシステム(ドライバが不要)




■ 背面

背面の出力はXLRとRCAを装備する。背面端子に小型アンテナの接続も可能。

デジタル部はUSB/光/同軸/I2S。この価格帯では珍しいI2Sを使っている。

端子は金メッキされている。USBはタイプCが採用されており、コンパクトで取り扱いやすい。


 ● 無線

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Blutoothを搭載。クアルコムのQCC5125を採用。高音質コーデックも対応する。
対応:LDAC 24bit/ 96kHZ APTX/HD、SBC、AAC


 ● 電源

小型機だが、電源は内蔵されている。特別に設計された低ノイズスイッチング電源を内蔵。SMSL製の電源部だ。

色: 黒

消費電力:20W
スタンバイ電力:0.5W
重量:1.54g



● お勧めポイント

• 美しいデザイン
• 高性能
• 無線入力対応
• バランス出力対応
• 電源内蔵
• リモコン付属
• USBモード切り替えを備えてゲーム機への対応力が高い。


 X 弱点や気になる所

 • 主電源スイッチが欲しかった




 ■ 感想

SMSLで300番台のDACは多く、そして彩りに富んでいる。ユーザーには選択肢が増える形になっています。

DL300では多彩な入出力を持ち、電源も内蔵しており実用性が高い。また高音質部品も採用して実力も高い。
ディスクリートやトロイダルトランスなど高額になる部品は省いて価格も抑えられている。魅力があるモデルになっています。

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■ 購入用リンク


 販売ショップは当初はAmazonに取り扱いがあり。
 その後Yahooショッピングでも取り扱い開始。

・通販リンク







 ■ 注意事項 ・ウェブサイトのご利用条件
 
  * 文章を読みやすくするため、敬称は略させて頂いている場合があります。


■ データ

 S.M.S.L社は、中国は深圳市にある会社。社名は地名が由来。
(S.M.S.L =深圳市双木三林电子有限公司/ Shenzhen shuangmusanlin electronic Co., LTD)

 家庭とカー用音響製品企画から製造まで統合しておこなう企業。製品はヨーロッパ、アメリカ、中東、東南アジアに20以上の国と地域に販売されて、日本でも販売。

AV機器はヘッドフォンアンプや小型アンプ、DACと小さく可愛い製品が主です。新製品とロングセラーモデルが混在するのも特長。 技術指向で尖ったモデルが多い。また綺麗なデザインを採用する。


■ 更新情報

2024年6月1日 作成

■ 参考動画

・ファンの動画


■ 関連、参考サイト

 https://www.mouser.jp/new/ess-technology/ess-technology-es9039q2m-converters/


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