S.M.S.Lから高級DACの新型「SU-X」登場。SUシリーズの最新、最上位モデル

B0CQXKMPFY

 S.M.S.Lから高級DACの新型「SU-X」が登場した。DACではSシリーズの最上位機となる。

今回は特長と購入リンク。 便利な周辺機器を紹介します。


■ SU-Xとは


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S.M.S.L 社の新型オーディオDACがSU-X。日本では2022年9月に発売された。
SUシリーズでは新しい最上位機種だ。

価格は海外で$999.99で発売。SU-Xから10ドルの値上げだ。SMSLの高級ブランドであるVMV製品の価格帯になってきている。ざっくり言えばハイエンド機種なみの価格だ。

SUシリーズの中でも、SU-Xは新系統のデザインだ。2トーンカラーが美しい。
なおアンプではSU-Xと同系統デザインのSH-Xが登場している。


 ● SUシリーズについて

SMSL内でSUシリーズは、ヘッドフォンアンプを持たないDACだ。無線機能を持つ。クラスはSU-6からSU-10があり、中級機~旗艦機になる。
またSMSLのVMVシリーズを除けば、同社内でSU-8~10は上位クラスのDACだ。SMSLはSU-9Proは高性能機。SU-9は以前のフラッグシップ機、SU-9nは以前はサブフラッグシップ機と呼称していた。10は最上位機種だった。


■ 特長と性能


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同社のDACでは、SU-Xは新型であり機能と性能は高い。
最新の部品やSMSLの自社開発部品が投入されている。

同社が最近チャレンジしている古い技術と新技術を融合した機種だ。



■ 外観と内容

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SU-10は新型筐体が採用された。
パネル部分が大型で、上部がやや出ている目新しいものだ。また筐体は銀、パネルとノブ、放熱板が黒でツートーン構成なのも新鮮だ。

本体はアルミシャーシで、CNC加工。サイドに放熱板を持つ、同社上級機が採用している形状を持つ。

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大きさは幅250㎜でハーフサイズよりやや大きい。奥行きは217㎜でCDケースより大きい。高さは51㎜でカーオーディオの1DINに近い。
底面は足が4点タイプで薄型を採用している。底部にシリコンパッドを持つ。 なおSU-10と異なり底面部には放熱用の開口部は持たない。

重量は2.7㎏もあり、SU-10よりなんと1キロ近く重くなった。

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● 梱包

梱包は黒い紙箱に入る。SMSLロゴが金文字で印刷されている。SU-10と同じ梱包だ。

中に黒の緩衝材が有り、本体や付属品(リモコン、USBケーブル2種、BTアンテナ)が収められている。本体はさらに袋に収められてる。中英文のマニュアルや検査証も同梱される本体はさらに黒い袋に包まれている。

マニュアルが日本語対応となっている。


● 前面、操作系

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前面はディスプレイ、回転ノブを備える。
左側をほぼ占めるのは強化ガラスだ。液晶カラー表示画面を備える。

ノブはスイッチも兼ねており、スタンバイ状態から一回押すと電源がオン。もう一回押すとメニュー。設定が可能だ

メニューはアイコンや数値が大きくなり、読み取りやすい。

項目は音量、ソース・ビットや周波数、デジタルソースの規格やアイコン(MQA、DSD,USB,光、同軸,Bluetooth)。メニューからはPCMサウンド・フィルター7種、サウンドカラー9種、高低音調整。DSDフィルター、位相設定。DPLL設定。PSの設定。入力切替。 表示では明度調整が6段階あり。ディマーが5~60秒。音量可変と固定のプリモードを利用可能。

リモコンRC-8Cも付属しており、各種操作が容易になっている



 ● DAC 

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ESSの旗艦DACであるES9038MSPROを2機搭載する。

USB端子の構成はSU-10を受け継ぐ。USB-BとUSB-Cを採用している。またI2S、AES端子も装備している。

・サンプルレート

USB/サンプルレート:32bit、44.1~768kHz 
DSD最大サポート:DSD512 
光/同軸入力サンプリングレート:24bit 44.1~192kHz、
DSD:2.8224~22.5792 MHz(1bit)
DoP:DoP 256(USB)、DoP 64(光/同軸/AES)

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そしてMQAのハードウェアデコードも対応する。
NQAデコードはUSB、光と同軸でも対応する。

MQAデコーダー:USB/光/同軸/AES
MQA-CDデコーダー:光/同軸/AES


・内部、機能

構成はSU-10と似ている。
内部は巨大なトランスと、各セクションに部品が整然と並ぶ。21基のオペアンプ等なかなか迫力ある構造だ。

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USB受信部は第3世代となる「XMOS XU306」を搭載した。DoPとDSDネイディブ再生に対応。最大32bit / 768kHzのPCMサンプリングレートとDSDに対応する。

・オペアンプ:TI社のOPA1612を21基使用する。

・クロック :自社開発の新クロック処理回路CK-03を採用。ジッターを低減する。

 
 ● Bluetooth

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BluetoothはクアルコムのBluetooth 5.0レシーバを採用。高音質コーデックに対応。
背面端子に小型アンテナの接続も可能。

Bluetooth オーディオ コーデック: LDAC、aptX、aptx HD、AAC、SBC

LDAC:24bit/96kHz_990kbps(990kbps/660kbps/330kbps )
aptX-HD:24bit/48kHz_576kbps
aptX:16bit/44.1kHz_352kbps
SBC:16bit/44.1kHz_328kbps
AAC:16bit/44.1kHz_320kbps


 ● ダイナミックレンジ、SNR

Dynamic range = XLR 135db,RCA=128db |SNR=135db(XLR)

測定データも優秀だ。海外のサイトAudiosciencereview.comで各社DACの性能テストランキングでTOPとなったSU-10と同じ値だ。*1

・参考
SU-9PRO Dynamic range = XLR 134db,RCA=128db |SNR=134db(XLR)
SU-9,9n Dynamic range = XLR 130db,RCA=123db |SNR=136d
SU10 Dynamic range = XLR 135db,RCA=128db |SNR=135db(XLR)

● 背面、電源など。

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背面は入力端子にUSB/光ファイバ/同軸/Bluetooth/I2S/AES。出力にRCAとXLRを備える。

電源は背面の3ピン端子から供給可能。

電源:電源構成は豪華だ。SU-10の構成を受け継ぐ。
2組のリニア電源を使用して、デジタル ユニットとアナログ ユニットにそれぞれ供給する。部品はオーディオ グレードの Noratelトランス。SMSLのハイエンドVMV D2に採用されているがSU-Xでも2基投入されている。安定して信頼性が高く、効率的で低ノイズの電源システムを提供するための複数の低ノイズ調整電源を装備する。

消費電力: <20W、<0.5W スタンバイ

 ■ スペック

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● お勧めポイント

 • ESSの旗艦DACを搭載
 • コンパクトで高性能。
 • 操作ノブを装備、リモコンにも対応
 • バランス出力に対応。I2SとAES対応
 • 入出力が多い、無線で高音質コーデックも対応


 X 弱点や気になる所

 ・ コンセント部のプラグが3極タイプ。




 ■ 感想

SMSLの新型DACが登場しました。

新グレードの機種であり、筐体も新型。内部の部品構成も豪華です。

海外サイトでの評価も高く、絶賛しているレビューを多く見かけました。日本での人気が注目されます。

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■ 購入用リンク


 

■ SU-10

現在はAmazonで取り扱いあり。

 > Amazon
 S.M.S.L SU-X Dual ES9039MSPRO デジタル/アナログコンバーターデコーダー (DAC)
S.M.S.L SU-X Dual ES9039MSPRO デジタル/アナログコンバーターデコーダー (DAC)


 > 通販リンク
 [入荷待ち]楽天、YAHOO


■ 周辺機器


 使う時に便利な用品



■ ヘッドフォンアンプ

・S.M.S.L SH-X ヘッドフォンアンプ

 SU-Xと同時発売されたヘッドフォンアンプ。

S.M.S.L SH-X ヘッドフォンアンプ
S.M.S.L SH-X ヘッドフォンアンプ




 ■ 注意事項 ・ウェブサイトのご利用条件
 
  * 文章を読みやすくするため、敬称は略させて頂いている場合があります。

■ SUシリーズについて

SU-8以上はバランス出力とBluetoothも搭載。そして高級DACを搭載する。 SU-9とSU-8sの外観はほぼ同じだ。部品やスペック、機能が若干異なる。アピールポイントは、SU-9はESSの旗艦DAC、SU-8sはAKMのDACを搭載する。

SU-8sとSU-9は2020年9月に発売。
SU-8sは同社DACのSU-8の後継で型番も似ているが、デザインは新しくなった。
SU-9はSU-8のアップグレードモデル。DACや回路が異なり、SU-9がSU-8より若干SN比などのスペックが良い。またサウンドフィルタ等の設定が僅かに多い
SU-9nは2021年10月に発売SU-9の廉価版。機能や対応規格(MQAやUAT)を省いて低価格化を実現した。部品もわずかに変更された。
SU-9 PROが2022年10月に発売。ESSの旗艦DACを搭載して、部品や機能追加が行われた。
SU-10 2023年3月3日発売 9の上位機で新型筐体採用。部品強化や機能追加が行われた。音質が向上している。



■ データ

 S.M.S.L社は、中国は深圳市にある会社。社名は地名が由来。
(S.M.S.L =深圳市双木三林电子有限公司/ Shenzhen shuangmusanlin electronic Co., LTD)

 家庭とカー用音響製品企画から製造まで統合しておこなう企業。製品はヨーロッパ、アメリカ、中東、東南アジアに20以上の国と地域に販売されて、日本でも販売。

AV機器はヘッドフォンアンプや小型アンプ、DACと小さく可愛い製品が主です。新製品とロングセラーモデルが混在するのも特長。 技術指向で尖ったモデルが多い。また綺麗なデザインを採用する。


■ 更新情報

2024年5月30日 作成


■ 参考動画


・ファン動画



 > 開梱、外観解説



■ 関連、参考サイト

・Audiosciencereview.com
https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/smsl-su-10-dac-review.38415/


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