Amazonのprimeミュージックが大規模な変更をした。
特に、操作系の変更が大きく、ネットやニュースサイトでも動揺が広がっています。
仕様変更の解説。そして不具合の傾向と対策を紹介する。
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■ Amazon Primeの仕様変更について
リニューアルは11月1日。
Amazonプライム会員用のAmazon Musicが大幅に変更された。
主な変更は、無料対象の楽曲増加。また独占配信のポッドキャストが追加された。
そして操作方法が大きく変更。Amazon推薦曲やジャンルがシャッフル再生されるようになった。簡単に言えばラジオのようになっており、ユーザーの選択肢が大きく減少した。
■ 変更状況
変更はAmaoznMusicの全体で施行。ブラウザ版、アプリ版、PC版で行われた。
私も実際に確認した。結論から言えば『使い物にならない』ほどの改変だ。
当初、大手サイトでもAmazonの改変に対して苦言を呈すのを見かけた。私は半信半疑で、実際にアプリやブラウザーで確認した。「そんなひどいわけないだろう」と考えながらのぞいたら、余りの変更に驚いた。
変更点について詳しく説明する。
● 全体の感想
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全体の感想から言えば、有料「アンリミテッド」以外のサービスを切り捨てた。
プライムミュージックはグレードが下がっており、音楽サービスの無料体験に近い雰囲気だ。 ~ 今までプライムミュージックは魅力ある会員特典でした。だがリニューアルして『単に音楽が聴けるおまけ機能』になった。
● 変更の雰囲気
今までのプライムミュージックは、気楽なストリーミングサービスだった。色んな端末で、多くの曲を聴けるのは大きな魅力だった。 しかし、仕様変更で多き変化した。アルバムや曲選択がほぼ出来ない。酷い場合はアーティストから曲を再生できない。つまり受け身の選択肢かできない。ネットラジオのような雰囲気だ。
■ 楽曲が大幅に増加。だが聞きたい曲にたどり着けない!
200万曲から1億曲に再生対象曲が増えた。
一見すると物凄く嬉しい状況だ。だが実際は恩恵を感じにくい。理由を二つ紹介する。
1. 邦楽では曲が増加したことを感じにくい。増加は海外アーティストが主体か?
一億曲なら、アンリミテッド並みに増加しているはず。だが正直、どのアーティストの曲が増えたのか分かりにくい。
マイリストに有る、自分好みの邦楽でアーティストを眺めた。だがアルバムや曲の増加は確認できなかった。またオルゴールやカラオケ曲がかなり多い。単なるノイズに感じる。
洋楽ではどうか? 有名なマイケルジャクソンやプリンス、クィーンなどを検索した。するとライブや限定版、最近のアルバムなどがかなり増加していた。 以上のことから、増加分は海外アーティストが大多数を占めているため、日本のプライム会員は数字ほど体感できないのではないか。
[追記] 2022年11月7日に乃木坂のシングルが増加。2枚が検索結果に出るようになった。どうやら、無料対象曲の調整が進行しているようだ。
[追記] 2022年12月8日に確認。追加作品を調整しているようだ。前回の確認時より極端に増えている。
乃木坂でアルバムもシングルも大幅に増加。約110作品(カラオケ、オルゴールを除く)
2. 曲が探しにくい。
増加を体感する機会が発生しにくい。目的楽曲を再生しようとしても、たどり着けないからだ。 下手をすればアーティストすらも選べない。後述するが、アルバムやアーティストから聞きたい曲が再生できないのだ。
新しいAmazonMusicの趣向はプレイリスト再生が基本になった。それならば、自分の好きなアーティストがプレイリストで取り上げられていればなんとかなるかもしれない。 ~ だが実際には、提供されるプレイリストは最近の流行やAmazonの推すアーティストが主体。「自分の聞きたい曲が聴けないのだ」
■ Amazonの推しと合致すれば楽しめる・・・かも
Amazon Spark / Cerillion
更新の良い面も紹介する。
上手くAmazonの推しと合致すれば楽しめるようだ。リストの選択だが現在人気のシンガー、もしくは桑田などの大物アーティストが主体だ。例えば、桑田佳祐のプレイリストがあったが、7時間を超える再生時間がある。これはファンや興味ある人にはうれしいプレイリストだし、曲数だろう。
これはAmazonが提案する「ディスカバリー(探索)」の面白さだろう。だが、正直言うと提供プレイリストが私の趣味とはかけ離れていて、ほとんどが興味を惹かない。全く知らないアーティストばかりだった。
■ 操作、GUIの変更
今回の仕様変更で大きな点は3つ。詳しく紹介しよう。
1. 曲再生はプレイリスト再生が主体
・[画像]アーティスト選択しても、違うアーティストの曲が流れる。なんでやねん。
曲再生はプレイリスト再生が主体となった。そしてアーティスト選択は出来ない。さらにアルバム再生もほぼ出来ない。アーティストを選択すると、いきなり違う曲が流れ始める。
2.アルバム内での再生が出来ない。
・[画像]アーティストを選択しても、いきなり野球の応援曲が流れる。もはやコントの状態だ。
アルバムを選択して再生すると、かろうじて1曲目はアルバム内の曲だ。だが2曲目から別アーティストの曲が再生される、アルバム選択した意味が無いのだ。私は操作を間違えているのか?と試行錯誤した。 ~ だがブラウザ版AMAZON Musicでは、単純にアルバム内の曲だけを再生する方法は分からなかった。
AmazonMusicの外観はプレイヤーだが、好みの曲が選べないという摩訶不思議な構造になった。例えば、私が乃木坂を検索する。幸いにもアルバムやプレイリストが出た。だが喜んで再生しても、最初からもしくは2曲目から違う曲が流れるのだ。
・ 関連曲の選択アルゴリズムも理解不能。もはや罰ゲーム状態。
乃木坂の関連曲として、欅坂やSTU、AKB等が再生されるのは未だ分かる。 だが実際には、突然に野球チームの応援歌が流れる時があった。正直私は、操作ミスやサイトが壊れているのか?と疑った。
~ もはや曲を楽しむどころではない、既に罰ゲームの領域なのだ。 アーティストもジャンルも違う。もはや被っているのは音楽と言うジャンルだけだ。考えてみて欲しい。カフェと思って店に入ってコーヒーを注文したら、いきなりラーメンが出てきたようなノリだ。
3. 再生方法はシャッフル再生だけになった。
・[画像]曲を選択しても、反映されない。シャッフル再生が行われて別曲が始まる。
好きな曲が選べなくなった。これも驚くな変更で、なんと順次再生が出来なくなった。 今までの再生ボタンが、シャッフル再生のスタートボタンに置き換えられている。 さらに再生自由度は大幅に制限された。曲のスキップは出来ない。曲のスキップボタンを押すと、アンリミテッドの勧誘が開く。それなら最初からボタンを外しておけばいい、と言いたい。アプリ版の場合はスキップ可能だが、50回の制限がある。
[追記] ■ 修正された変更点
今回のプライムミュージックの大型更新で、ダウンロード曲、購入曲の選択再生が出来なくなった。だが11月4日のアプリアップデートで修正されている。
■ 良くなった点 - 有料と無料曲の区別が無くなった。
曲選択時の警告が減った。プライムミュージックの曲数が、アンリミテッド相当になったからだろう。
以前は、検索して曲やアルバムを選択すると「アンリミテッドの勧誘」がポップアップして非常に煩わしかった。これもプライムビデオのようにアンリミテッド対象曲のバッジをつけておけば済むはずだ。それが無かったので、有料プラン提供曲と区別がつかなかったからだ。Amazonは顧客ファーストを謳って実践しているが、時々首をかしげたるような手抜かりが多い。
■ Amazon発表を読み解く。アップデートではなくリニューアル。
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今回の大型変更は、プライム会員は驚き、大きく落胆する仕様変更だった。
そして単なる一時的な変更なのか、と考える人も多いだろう。だが実はそうではない。
Amazonの思惑は確固たるもので、音楽サービス提供分野で事実上の方向転換だ。アップデートではなくリニューアルなのだ。 つまり、プライムミュージックは有料会員向け無料音楽配信サービスだったのが大きく変化して、楽しむコンテンツへしたのだ。公式発表から詳しく見てみよう。
プライム会員のお客様への新しい音楽体験
本日より、プライム会員のお客様は200万曲から1億曲以上と、今までにないほど拡充された音楽セレクションを追加料金なし・広告なしでお楽しみいただけます。また、プライム会員のお客様は、好みに合わせて新しい音楽やポッドキャストを発見し、豊富な音楽セレクションからアーティスト、アルバム、プレイリストをシャッフル再生することが可能となります。また、リスナーの好みに合わせてパーソナライズされる曲を選んで再生できる厳選プレイリストを自由に再生し、ダウンロードしてオフラインで再生することも可能です。さらにAmazon Music Unlimitedに会員登録すると、アルバム、プレイリスト、1億曲以上の楽曲をHDおよびUltra HDの高音質でご利用いただけるほか、空間オーディオカタログもお楽しみいただけます。詳しくはこちら( https://www.amazon.co.jp/music/unlimited/?ref=DMM_acq_amvan )をご覧ください。
良く見ると『一億曲は楽しめるが、発見やシャッフル再生できる』としか書いていない。つまり選択の自由度が無くなったのだ。大胆な方向変換だ。
Amazon Music について
Amazon Music は、音楽、ポッドキャスト、カルチャーを通じてファン、アーティスト、クリエイターをつなぐ、没入型オーディオエンターテインメントサービスです。Amazon Musicは、キュレーションされ、パーソナライズされたプレイリストや、アーティストのライブ配信、Amazon独占配信のポッドキャストなど、ファンが愛するものをより身近に感じられるようなサービスです。プライム会員は、1億曲以上の楽曲のシャッフル再生ほか、自由に曲を選んで再生できる厳選プレイリストや人気のポッドキャストをお楽しみいただけます。Amazon Music Unlimitedに会員登録すると、1億曲以上をHDで、さらにUltra HDと空間オーディオもご利用いただけます。
これも上と趣旨は同じ。Amazon Music は、Amazonが選んだプレイリストや配信を楽しめる、シャッフル再生が出来るサービスだと書いてある。 つまり他の再生は出来ないのだ。
● 仕様変更の感想 ~ アンリミテッドへのお誘い。
・
今までは、Amazon会員で有ることが嬉しい・もしくは優越感を感じる。それがAmazonMusicだった。 それをAmazonは放棄した。えらく、大胆な変更に出たものだ。
新しいプライムMusicを使うと、ストレスは大きい。 ~ 人間は選ぶストレスがたまると、選択自体を放棄するものだ。つまり今後「AmazonnMusic」を使おうと思わなくなるはずだ。 Amazonから、「聞きたい曲が聴きたかったら、アンリミテッドにしてね」と言う声が聞こえるようだ。裏返せば、「お金が無い人は来なくなくていいよ」と言われているようでもある。実際には、利用者はプライム会員費を払っているのだが。
しかし読み解けば、有料サービスにAmazonアンリミテッドが、普及しないことへの裏返しにも感じる。 Amazonは6月に、以前は月額千円が必要だったHD音質の提供を、アンリミテッド会員向けに無料に変更など努力をしている。 Amazonとしては、Amazonプライム会員特典を切り捨ててでも、アンリミテッドに切り替えて欲しいのだろう。
・以前のAmazonミュージック。果たして元には戻らないのか。
・中途半端な変更が混乱を招いた。
今回の混乱は、Amazonが提供曲を増やすことに加えてAmazonミュージックに制限することを安易な方法で行ったからだ。
旧バージョンのプライム会員用ページを少し変更して、制限を大幅に加えた。 だが結果はプライム会員には目的である新しいサービスの提供どころか、旧来のサイトが大きく使いにくくなっただけの印象が強い。つまり従来のAmazon会員が混乱するだけなのだ。
■ 対策や代替え方法の提案
・音楽を流し聞きしたいのなら YOUTUBEを使うほうがいい。少なくとも全く関係無い曲が再生される率は低い。
・音楽や配信、購入が好きな人は、アンリミテッドを契約したほうがいい。
・アプリやPCソフトをアップデートしなければ、旧来のインターフェースのまま使える。詳細は、近日中に記事を書く。
■ あとがき
今回の仕様変更だが、多くの人が操作にイラつくはず。もしくは何をしているのか分からないはずだ。
~短気な人なら、スマホを床に叩きつけてしまうのではないか。
プライムMusic仕様変更が落ち着いたら、対策方法の記事を書く予定。
現在テスト中なので、曲選択や順次再生について紹介する。
H34A8719 / Oo0茶葉0oO
■ 更新情報
2022年12月8日 作品数を確認して追記した。
2022年11月4日 作成
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■ 参考データ
■ 参考リンク
・ Amazonプライム
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