アルバム『CONFUSION』の解説。




 今回は大沢誉志幸のアルバム『CONFUSION』を解説。

アルバム内容と全曲聴いた感想、購入用リンクを紹介。


■ アルバム『CONFUSION』について


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 1984年7月10日に発売。3作目のアルバム。エピックレコードジャパンからLPとカセットが発売。同年8月1日にXD発売

2013年4月にSony Music DirectからBlu-spec CD2版が発売された。

『CONFUSION』は、前作から4か月半後の発売。録音はアルファスタジオと、アメリカはNYのパワー・ステーション・スタジオで行われた。
パワーステーションは当時人気のスタジオ(現在のアバタースタジオ)。同名のバンドも存在する。アメリカではブルース・スプリングスティーン。ブライアンアダムス、マドンナやバンドではエアロスミス、ボン・ジョヴィ などの大物。日本では1990年2月発売のアップビートの「HAMMER MUSIC」、山下久美子の1983年7月発売の6th アルバム『Sophia』も録音された。 「こっちをお向きよソフィア」が収録されるアルバムだ。

● ジャケット

黒のタンクトップ姿の大沢誉志幸が合成されている。
合成されている模様は、ジャケット裏面に乗っている写真で見れる。服の生地のようだ。


● 制作者、参加アーティスト

作曲が大沢、作詞は銀色夏生、編曲が大村雅朗。3人の組み合わせでは最後のアルバム。

参加メンバーは豪華だ。シンセサイザー・プログラマーは松武秀樹、キーボードは富樫春生。
海外録音が有り、海外アーティストも多く参加した。キングクリムゾンのトニー・レヴィンやエイドリアン・ブリュー等が要る。


■ 当時の流行や世相

1984年の音楽を紹介する。
日本音楽界では、革新となる作品が登場していた。佐野元春が渡米して、4枚目アルバム『VISITORS』を発売。日本では浸透していないラップや新しいサウンドを組み込んで、音楽界に衝撃を与えたアルバムだ。 

迫力のある低音が流行していた時期だ。細野晴臣が、アルバム『ビデオゲームミュージック』や『S・F・X』を発売した。打ち込みで尖ったサウンドを披露している。

日本でもロックや歌謡曲が大きく変化していた時期だ。有名バンドだと、BOØWYの3作目である『BOOWY』が翌年に発売されている。なお。「CONFUSION」に参加した松武秀樹は、BOØWYでは1986年の作品『BEAT EMOTION』や翌年の『PSYCHOPATH』に関わった。




■ 内容と曲解説。 聴いた感想

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 LPと主にCDで聴いた。
曲内容だが、基本はラブソングが主体だ。やや車に絡ん                                                                                                                                              だような歌詞が散見している。


1 CONFUSION (3分44秒)作詞:大沢誉志幸

 オープニングナンバー。今作発売後にライブ冒頭曲になることが多がった。

 佐野元春や尾崎豊を思わせるような歌詞。サウンドの押しも強い。格好が良く・そして尖った曲だ。


2 そして僕は、途方に暮れる (4分55秒)

 大沢誉志幸の代表曲。日清食品『カップヌードル』CFソングにもなった。
シンプルながら印象に残る重いサウンド。情景が見えるような丁寧な描写がされる、切ない歌詞。
全てが高いレベルでまとまった傑作だ。

 ・バージョン解説
同曲はシングル、12インチ盤のバリエーションが有る。

シングル版(4分15秒)
12インチバージョン:Special Mixed Blend ―12 inch バージョン (6分39秒) - 当時流行していた12インチシングルバージョン。間奏が長い。

その他 ~ 後のセルフカバーやライブ版。

1992年 アルバム『Y〜naïve collection』で(1992 “naïve” version)(4分44秒)が収録。
歌い方がやや変わって、”ため”が多くなった。

2008年 『そして僕は途方に暮れる (25th ver.)』(4分35秒)発売。アコースティックになった。

2011年 アルバム『水月鏡花 Y.Ohsawa 30th anniversary album self cover & new songs』に、セルフカバー『そして僕は途方に暮れる』収録(4分18秒)。 スタジオ録音盤 オリジナル版の雰囲気を大事にしたつくり。楽器の音が明るい感じになった。

2018年発売。大澤誉志幸 35th Anniversary Best Of Live [DVD][CD][配信]に「そして僕は途方に暮れる」(4分16秒)が収録。
ライブ録音。30th版が基本。ギターが目立つアレンジ。

2022年 大澤誉志幸 『Yoshiyuki Ohsawa 40th Anniversary「NAKED - 裸の肖像」』[ライブDVD、配信]に「そして僕は途方に暮れる」(5分27秒)が収録。



3 雨のタップダンス (3分36秒)

4 Free wayまで泣くのはやめろ (3分41秒)

5 その気×××(mistake) (4分30秒)

LPやカセットではA面最後となる曲。
シングル盤とは若干異なるアルバム・バージョン。ベスト・アルバム『Frenzy』にもこのバージョンが収録されている。のちに(25th ver.)が登場した。

6 Living Inside (3分34秒)
  LPやカセットではB面最初となる曲。やや明るい雰囲気の曲調と演奏だ。

7 彼女の向こう側 (4分25秒)

8 ダーリン小指を立てないで (3分57秒)

9 BROKEN HEART (5分02秒)

 今アルバムではかなり落ち着いた、静かな曲。

10 ウーレイ (3分44秒)作詞:大沢誉志幸

アルバム最後の曲。 
全曲のBROKEN HEARTとは異なり、派手な曲となる。当時良くあったアルバムが唐突に終わるような、放り出すような構成だ。
~ 冒頭の『CONFUSION』に繋がるように、再び混迷に入って終わっていく。


 ● 作品の音質 + ハイレゾ版と圧縮版の違い

音質は良好。ダイナミックレンジが広く、低音が効いた迫力のあるサウンドです。

ハイレゾ版は未発売。




■ アルバム全体の感想

重い雰囲気が漂う「CONFUSION」には独特の魅力が有る。
次作『in・Fin・ity』は、ホッピー神山が編曲を担当しており随分と雰囲気が明るくなる。それゆえ『CONFUSION』の異質な雰囲気が目立つ。

CONFUSIONの曲数は10曲とやや少な目。その分物足りない感じで、ループして聴きたくなるアルバム。

緩急も上手くついており、飽きない。
名曲「そして僕は途方に暮れる」が入ってるのも良いですね。現在でも評価の高いアルバムです。



■ 購入用リンク


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 各バージョンの解説と、購入用リンクを紹介。


■ 目次と見出し - ジャンルについて


■ CDアルバム 

■ 配信版 ハイレゾ、MP3
 配信限定 Complete Edition

(項目をクリックすると、該当へジャンプします)



■ アルバム 


● タイプ解説

 古い作品であり、初期はアナログLP,カセットで発売。後にCD。
そして復刻版が有る。 ベストや廉価版が乱発されていないのが良いですね。


■ CD 

・ 通常盤 
レーベル: Epic    カタログナンバー: 35・8H-22

CDとしては古いので、箱状になった帯が付属している。
ブックレットには、曲解説などは無くシンプル。なおLPのライナーノーツにある写真は掲載されていない。

 


・ 1993年  カタログナンバー: ESCB 1459

デジタルリマスターされた。




・ 2013年      カタログナンバー: MHCL 30024
 名盤復刻版。2013年デジタルリマスター。Blu-spec CD2となる。



■ LP 
  カタログナンバー:  35・8H-22

ジャケットはCD版と同じデザイン。 なお販売当時はジャケットが英語表記の為に、曲リストのシールが貼られていた。加えて人気曲の”そして僕は途方に暮れるを収録”とアピールするシールが貼られていた。

ライナーノーツには歌詞と写真が7点追加されており、CD版と異なっている。

 

■ カセット 
  カタログナンバー: 28・6H-112

■ オンライン販売版 



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 ネット配信はMP3版などが発売。


・ Amazon アルバム CONFUSION



・ 文章について  敬称を略している場合が有ります。



■ 更新情報

 2022年9月16日 作成


■ 関連動画


■ 関連、参考サイト

・ WIKIPEDIA https://ja.wikipedia.org/wiki/CONFUSION_(%E5%A4%A7%E6%B2%A2%E8%AA%89%E5%BF%97%E5%B9%B8%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%A0)

 アルバムの発売日、バージョン等を参考にさせていただきました。

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