「PowerDVD19」を使った感想。人気動画プレイヤーがさらに進化 ~ 待望の64ビット化!

 
● PowerDVDには新型20の紹介記事があります。 
http://analog-to-digital.seesaa.net/article/474613881.html
「PowerDVD 20」の解説と使った感想



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 動画プレイヤー「PowerDVD19」が登場。
多様な再生に対応し、そして画質や音質向上機能を持つのが特徴。

「PowerDVD 19」を使った感想を紹介します。

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■「PowerDVD 19」とは


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PowerDVD はパソコン用動画再生ソフト。
歴史の長いソフトで、現在はBDやDVD,新形式動画にも対応する。 有料ソフトだけあり、現代の新サービスやネット動画にも対応。

 最新版19は2019年4月24日発売。ダウンロード版は16日から。
製品版は3種のグレード(ウルトラ,プロ,スタンダード)が有り、他に期間契約の『ライブ』。アカデミックとアップグレード版がある。新たに30日無料体験版の『エッセンシャル』も登場した。

 ● 最新版「19」の特長

 

 市販、レンタル DVD、ブルーレイ ならびに録画したディスクに加え、Windows非対応の最新動画形式、VRやHEVC/H.265 などの再生とHDR対応技術も搭載。Windows 10 最新版 October 2018 Update 対応。

 19での大きな変化は、内部映像エンジンがついに64ビット化された。

 そして新規格対応が進んでいる。360度VRオーディオ、『TrueTheater』が4K対応。「HEVC/H.265 動画」「HEIC 画像」や最新 iPhone で採用される動画・画像形式にも対応。ディスク再生での外部字幕ファイル対応。その他GUIや機能が強化された。


■ 使用感想、使い勝手

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 最新版「19」のエッセンシャルをWin10使用PCへインストールして実際に使用する。19の上位版機能がほぼ使える。



■ 外観

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 外観は綺麗でシンプル。今回は外観の変更は抑えめで「PowerDVD 18」からの大きな変更点は無い。

メニューやボタンがコンパクトに配置されており画面が広くて、全体に洗練されてる。背景画像は規定で綺麗な画像が用意されており変更も可能。 ディスク・ドライブのアイコンに、DVD停止位置のサムネイルが表示されるなど気が利いてる。



 ■ 画面モード 

 表示画面はPCとTVモードが選択可能。各モードを紹介する。


●  TVモード

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 タブレットやボードPC向きのモード。設定を簡略化して良く使う機能がまとめられて表示ボタンが大きめになる。余り設定変更しない場合やPowerDVDに慣れてきたら使うのにも向く。


●  PCモード

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 やや詳細な操作や表示ができるモードで、Windowsの標準アプリのようなデザイン。 設定も上手く絞り込まれて分かりやすい。リストでは動画がサムネイル表示できて綺麗。プレイヤー画面も使いやすい。


  > ミニ画面モード

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 「18」からの継続機能。ミニウィンドウで動画表示が可能となり、『ながら見』で便利。



■ 再生と画質


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 動画を再生して、性能や画質を紹介。
 


 ● 動作
 
 「19」で一番変化を感じた部分。64ビットエンジンとなり全体の動作が高速化されている。 「18」と比べてプレイヤーの動作はさらに軽快になった。従来でも満足出来る速度だったが「19」では操作反応が良くなり動画が即再生される。メニューの切り替え,早送りや最大化も早い。そして全体の動作も安定している。




 ■ 画質

 
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 気になる画質はファイル,BDディスク,ネット再生とも良好。




 ● 高解像度「TrueTheater 技術」の実力は?

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  画像:TrueTheater ON

 画質向上機能「TrueTheater 技術」を紹介。

 PowerDVDの最も売りである機能で、独自機能のアップスケール,ノイズリダクション,色,画質,手ぶれ補正が可能。実際に使ってみる。


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  画像: 左 通常 / 右 画質向上ON

 今回のPowerDVD19では、18から性能自体の大きな変化は無いように感じた。規定設定の画質は派手で鮮やかな印象。「はっきりして、カラフルで綺麗」で好む人が多い画質でしょう。

 操作面では「TrueTheater 技術」がアイコンをクリックするだけで適用可能になった。設定メニューを介さずに即変更できる。

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  画像:左 通常/ 右 画質向上ON

「TrueTheater 技術」をオンにすると映像が精細になる。規定値では自動補正され画質は明るく鮮やか。明度とコントラスト,色彩が強調されシャープネスがやや上がる。解像度もエッジが強調されて、樹木や芝生などの細かいディテールや輪郭が明確になる。

 画質補完は従来と同様にディスクとYoutube動画再生にも対応。特にDVDやVGA以下の低解像度動画やネット動画に効果が有り、かなり見やすくなる。

 画質補完対応プレイヤーは多いが、CPUパワーを使う上に動画ごとの設定変更が手間だ。 しかしPowerDVDの高画質化は既定ならほぼ常時オンで使える上に、設定も簡単であり実用に耐えるプレイヤーになっている。

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  画像:左 通常/ 右 画質向上ON



 ■ ツルーシアター機能 解説

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 操作メニューにある[目のアイコン]を右クリックすると表示される。

 • 画質拡張設定

 >ツールバー>歯車アイコン>エンハンスメント設定
  もしくは、下段の[目アイコンのボタン]から機能をONにする。 

 各機能の名称と効果は以下の通り。 画質向上機能は、推奨値ならCPUパワーも余り使わないので常時オンで使える。

ツルーシアターHD = アップスケール時のノイズ低減
ライティング = 明度調整、コントラスト
カラー= 色調整、彩度が変化する
モーション = フレーム補完 CPUパワーを使う。
ノイズリダクション = ノイズ除去、CPUパワーを多く使う。
スタビライザー = カメラ揺れ補正。CPUパワーを多く使う。
サウンド = サウンド調整、音場の設定も可能。


 • エンハンスメント(スマート)

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 簡単な画質調整モード。スライダを操作するだけで、各補正が自働調整される。






■ 各種再生 

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 ディスクや各種形式の再生と使用感。

DVDディスク再生: アクセスは高速で安定。メニュー表示や一時停止&再開動作も早い、ルートやチャプターメニュー表示も簡単。 再開時に開始位置を記憶してるのが便利。

BDディスク再生 : プロとウルトラが対応。なかなか良い。動作は高速で安定しておりドライブの反応も良い。GUIは専用コントローラーもしくはキーボードから操作。

動画再生: 主流形式に対応。特に問題なし。
ISO再生 : 上位版が対応


 ● ネット動画対応 

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 PowerDVDで面白いのがネット動画の再生機能。  プロとウルトラが装備する。

YoutubeやVimeo動画を再生可能で、画質向上機能も使える。 「ピン止め機能」は、動画のお気に入り登録とオフライン再生が可能だ。なお今回の「19」からピン留め時に画質選択も可能になった。使用感だが、PowerDVD17~18ではピン留め時の動画キャッシュ動作が不安定だったが、19では改善されており安定した。

 ピン止め機能で、お気に入り動画や公式MV等をリスト化しておくと楽しい。 低画質のPVやライブ動画を、高画質化に加えて即再生できるのでかなり便利。

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  画像:Youtube再生でTrueTheater ON = 左 通常 / 右 画質向上ON




■ 音質

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  [画像]Flac形式の音楽ファイルを再生

 音質面もチェックしたが『18』からの変化は無い。 相変わらず対応力は高くてハイレゾやFlac形式も再生可能。 今回もMP3やCD,ハイレゾ24bit-94kHz規格 の作品等を試聴した。 操作はフォルダツリーからの再生も可能。WASAPIと排他出力に対応し、グラフィック・イコライザーも装備する。全体のレベルは高めで音楽プレイヤーとしても常用できる。
 
 音質はなかなか良い。 押しが強いはっきりしたサウンドで、音色がキラキラしておりメリハリがある。定位や分離感も良く解像度も高くて、私は好みの音質です。

 動画や音楽にはTrueTheaterサラウンドやドルビーも使用可能。 変化は明確で、オンにすると派手目になり音が厚く盛られる。そして音場が広がりライブや映画に向いている。 気になったのはドルビーヘッドフォンのモードで、何故かボーカルの声が左寄りに定位する。


 ■ 基本操作から特殊な操作方法 ~使い方のコツ 

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 便利な機能や操作方法を解説。


■ 便利なショートカット

 設定画面を開く= Ctrl+Shift+C

  ・ 操作 

  早送り    = F
  再生、一時停止= スペース
  巻き戻し   = B
  停止     = S
  ミュート   = Q
  全画面    = Z

  スナップショット = Ctrl+C

  Ctrl+マウスホイール  = ズーム
  Shift+マウスホイール = 早送り

  リスト全選択 = Ctrl+A
  動画サムネイルのサイズ変更 = Ctrl+マウスホイール上下

 • バージョンや登録状況の確認

  左上のPowerDVDの文字をクリックする。もしくはCtrl+Shift+A



■ FAQ

 • インストールについて

 今回は体験版として新たに『エッセンシャル』というバージョンが用意された。従来と同じように上位版レベルで、30日間ほぼ制限なして利用可能。 インストールは簡単で、公式やベクターなどからダウンローダーをDLしてから使用する。ファイルは220Mとやや大きい。

初回起動時にサイバーリンクアカウントの登録を促される。試用はメニューに従い登録を行いサインインすると起動する。 ~ アカウントを取得するのはやや手間だが、そのぶんクラウド機能も体験できる。また公式での購入時用の割引が付属する。


 ・ 再生時に動画が遅延、音ズレする。もしくは音が出ない

 PowerDVD起動時で稀に発生する。他アプリ併用時にDACが上手く取り扱えないと思われる。

  = DACを再起動すると直る場合がある。



■ PowerDVDの良い点

・ 多機能
・ 画面が見やすく操作もしやすい
・ 音質が良い   
・ リスト再生時に多くの動画プレイヤーはHDDが休止するとファイルを見失うが、PowerDVDは続けて再生可能。またファイル変更時に画面サイズがリセットされる場合が多いが、PowerDVDは画面サイズが一定。


■ 気になる点

・ 価格はややお高い。ウルトラの新型を2年以下の間隔で購入するなら、期間契約式の『ライブ』のほうが安上がり。
・ 高画質・高音質化の設定が可能だが、CPUパワーが要る。




■ 感想

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 わたしは最近、動画再生にPowerDVDを主力で使っているので新型の登場を毎年楽しみにしてる。

今回の新型19を使って「まだ進化するのか」と感心した。最近は動画プレイヤーのアプリは進化が遅いが、相変わらずPowerDVDは最新の規格や機能の追求が続いてる。そして『PowerDVD19』では、待望の64ビットエンジン化で動作が軽快になった。

 細かい部分もしっかり進化しており、前回「18」の解説記事で指摘していた細かい不具合もちゃんと解消された。多機能でも地道に進化しており、他ソフトと比べ不具合が少な目。 難点は価格がやや高めでアップグレード版の価格も割引額が低いところぐらいか。 

 ソフト自体の出来は良い。最新版19は全体の完成度が向上しており、動作も高速化されて、万能プレイヤーとして更に使いやすくなった。 おすすめ出来るソフトです。 



■ 購入用リンク


 


 販売はパッケージ版、ダウンロード版が有る。ライセンス式のライブもあり。 グレードは3種でウルトラ、プロ、スタンダート。

● 購入用リンクの使い方

 製品画像と商品名はamazonの製品にリンクしています。
”○○で検索”をクリックすると、該当通販サイトから取り扱い商品や色違い製品を検索できます。




 ■ ウルトラ

 最上位版。最も対応形式と機能が多い。
最新かつ多機能を使いたいならウルトラがおすすめ。高画質&高音質機能と4K、HDR、クラウド、VR機能等が追加される。

種類:パッケージ、ダウンロード版、アカデミック版、乗り換えアップグレード版

 > ダウンロード版




 > パッケージ版 



 >乗り換え、アップグレード版






 ■ プロ

 BDディスクやネット動画再生に対応。
実用性の高い機能に絞ったバージョン。 DLNAは非対応。VRやクラウドなど特殊な機能が省かれる。

 >ダウンロード版

 


 > パッケージ版






 ■ スタンダード

 DVD再生に絞り込み価格を抑えた基本版。BDは非対応。
なお「19」から公式以外のダウンロード販売が無くなったようだ。

 >パッケージ版






■  公式ストア 

サイバーリンク公式オンラインストア

サイバーリンク PowerDVD 18

 公式ストア。利点は割引額が多め。
リンク先からバージョン選択可能。+アップグレード版もあり。30日の無料体験版もあり。

 > 公式サイトで PowerDVD の詳細を見る



■  Vector 

 リンク先からバージョン選択可能。+アップグレード版もあり

 ➤ PowerDVD 19



■  マイクロソフトストア 

 マイクロソフトではスタンダート版のみが販売開始された。

・  ダウンロード ➤ マイクロソフトストア CyberLink PowerDVD Standard
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● サイバーリンクとは

 サイバーリンクは1996年設立。台湾の台北に本社が有るソフト会社。
ビデオ再生と編集ソフトが有名で、パソコンやドライブの付属ソフト採用も多い。

 ➤  CyberLink 公式オンラインストアへ行く




■ 試聴について: 私の環境下での感想です。

  使用バージョン: 19.0.1515.62
 
  注意事項  ・ ウェブサイトのご利用条件


■ 更新情報

2021年8月14日 UWP版が「19」と思われるため、「20」の記事からリンクを移動した。
2019年4月19日 作成


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■  参考、関連リンク

 ・ 公式バージョン解説

 ・公式解説動画
 


● PV

 動画プレイヤー使用時に、ネット動画の再生と画質検証に使用させて頂きました。 

 ・日向坂46 『キュン』 - YouTube
 ・乃木坂46 『帰り道は遠回りしたくなる』 - YouTube
 ・出航 /STU48[公式] - YouTube 




■ 試聴機器、テスト用アルバム

 ・ Core i7搭載機、Win10
 [PC2017-01] WS2017000702[atod].JPG

 SSD化しメモリー、HDD増設。電源を強化。

 ・ FOSTEX ヘッドホン T20RPmk2n

 マイケルジャクソンも使ったスタジオモニター。










■ 今回 視聴に使った作品 


 ・ マイケル・ジャクソン - THIS IS IT [Blu-ray]

 マイケル急逝前に予定されていたツアーのリハーサルを記録。 BDでは長く人気が有り売れている作品。




 ・ 今が思い出になるまで (Complete Edition) 乃木坂46
   ハイレゾ版 96kHz - 24Bit