今回はAKBドラマ「マジムリ学園」。
全話を見た感想。簡単なあらすじや見所と関連商品を紹介します。
ネタバレ・オチの解説もあるので、知りたくない方は見ちゃダメです。
■ 「マジムリ学園」とは

「マジムリ学園」は、日本テレビ制作のドラマ。
2018年7月26日~毎週 木曜0:59 - 1:29に放送。Huluで先行配信された。

出演は48グループ系から登場。主演 小栗有以。その他各チームから若手の人気メンバーが出演する。
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■ 簡単なあらすじ

これはどこにでもある小さな世界の革命の物語。
主人公は謎の転校生・リリィー。
舞台は私立嵐ヶ丘学園。生徒会長を中心とするグループが「選民」と呼ばれ「平民」を統括する。
リリィーは有る事件で現場に残った嵐が丘カードを追い、転校してきた。リリィーは生徒会の命令に従わず、生徒会長カイザーは粛清すべく次々に刺客を送り込む。
「私の前に立つな」。次々に生徒会の刺客を倒すリリィーに、変化への希望を感じた生徒たちがリリィーの元へ集い始める。
■ 作品の流れ

作品の流れは王道パターンで「支配された学校に転校生がやってくる」救世主もの。
今作の主人公は、フランスの悲劇のヒロイン「ジャンヌ・ダルク」に重ねて描かれる。構成は『マジすか学園1』とほぼ同じ。主人公の設定は前田敦子に近くて、無口で訳アリの転校生がリリィー。大島優子がカイザーの本間に。武闘派集団ラッパッパ(吹奏楽部)が生徒会に相当。週替わりの刺客を男性俳優やタレントが担当する。いつものように上手く再構成してる。
今作の特長部分。理不尽な格差・圧制社会は昭和少年コミックのノリで、ヨーヨーを持たない『スケバン刑事』といったところ。クールな主人公であり、まゆゆの後継と呼ばれて正統派アイドルの雰囲気を持つ小栗有以とのギャップが面白い。 後半はドラマ面が強くなって、リリィーの素性と過去が明らかになり悩みをみせる。挫折したり自暴自棄になっては周りに助けられて成長していく。
■ 良い点、見どころ
作品をオリジナルにして、安易に『スケバン刑事』等にしなかったのは偉いと思った。そして「マジムリ学園」には、多くの挑戦や見どころが詰まっている。
私が感じた今作の魅力を紹介する。
• 人気、注目メンバーが登場

AKBグループの新鋭が主体となる。綺麗もしくは可愛いメンバーが多い。全体では、チーム8がNGTの支配へ立ち向かう構造となる。
主役の小栗有以さんはおっとり・優しいイメージだが、『マジムリ学園』ではクールな役と派手なアクションを見事に務めた。
人気が高いチーム8から倉野尾 成美や岡部麟など、そして注目メンバーの馬嘉伶や山内瑞葵などが登場。選抜選挙で上位のNGTメンバーからは本間日陽や荻野由佳。人気上昇中のSTUからは瀧野由美子、NMBから城恵理子など各チームの期待メンバーが出る。『豆腐プロレス』に続いて人気の向井地美音やベテラン横山由依も出演。私感だけど好みのメンバーが多い。
• イケメンの刺客

男性ゲストは、筋肉隆々のイケメン揃いだ。 そして性格付けがしっかりしておりキャラが立っている。さらに刺客クラスのキャラは、経歴部分もドラマを抱えており魅力が有る。俳優以外のタレントやモデルも登場するが、演技も気合が入ってる。 惜しいのは、一話毎に使い捨てだ。
■ いまいち&惜しいところ。
・ カタルシスが少ない。

全体に、殺人事件や格差社会を描くハードな話だ。 悲劇が多くて緊張感は高いが、開放が少ない。惜しいのは、全体に暗い雰囲気が拭えなかった。
脇キャラの喜びや笑顔がもっとあれば良かった。~ 仲間が増える、生徒会のアインツやツヴァイが味方についた喜びが少なくて、放火・暴行被害や裏切られる悲しみが多い。 リリィーは何度さまよっても力強く立ち直るが、敗北した男性刺客や去っていくバラなど周りのキャラは幸薄そうだった。
• お楽しみやドラマの押しが少ない。
AKB主体のおふざけや宣伝感が強かった従来作品より、『マジムリ学園』は普通のドラマ寄りに作られている。
娯楽面ではAKBの紹介部分が減った。『豆腐プロレス』『きゃばすか学園』のようなコスプレや歌唱のお楽しみは無し。
そしてAKBグループは新人があまり参加しなかったのが惜しい。「プロデュース48」との参加が重なったためだ。 男性陣やAKB側の向井地美音は、真剣なシーンもガス抜きも上手くて目立つ。そのぶん、未だ若手メンバーが演技に照れてる印象で惹き付ける所が出てない。脇を固める横山総監督や馬嘉伶も、もっと魅力が出せそうに思う。
• アクション

今作では、リリィが刺客を倒すのが見せ場。 百合のように華奢な女の子が、ごつい男と本音をぶつけ合い殴り合うのは日本のドラマでは新しい。 小栗有以自体はクールでカッコいいし、男性陣に俳優やガチの格闘家が出たのも良かった。しかし『豆腐プロレス』での反動かアクションが弱い。 格闘練習をメンバーが長期間行った『豆腐プロレス』との差が出ている。
AKB側のキャストでは、『マジすか学園』のゲキカラ役で松井玲奈が見せたキレた演技や暴れっぷり、サド役篠田麻里子のような迫力は無い。終盤で瀧野やジョーが奮闘したが、間に合わなかった感じ。物足りない。
• 無料オンデマンドでの再放送が無い。 放送地域以外が見づらい。
■ オチ解説

最終話後半は、嵐が丘と荒れ地の対決。 そしてリリィーと卍、カイザーの葛藤が一気にぶつかる。~ 結局はリリィーが救う形になり、無抵抗と自己犠牲で解決する映画版”ナウシカ”状態。ただし人見知りだったリリィーが成長して、ちゃんと自分の思いをぶつけるのがとても良かった。
リリィーが最後に選んだ道は「戦いをやめること」。 皆が争いをやめて同士となる、そして小さな世界からでも変えていく革命だった。リリィーは犠牲となって争いを終わらせる。カッコいい。
ジャンヌダルクのような悲惨な終わり方にはならなかった。嵐が丘と登場メンバーのその後は、エンディング映像とナレーションで解説されている。リリィのその後もチラ見せで出ており、希望を持たせて作品は終了する。 綺麗な終わり方でとても良かった。
■ 作品テーマについて。

『マジムリ学園』の構成だが、昭和のノリを利用できるか試しているようで興味深い。「圧制、反逆、暴力、仲間、救世主」など。
当然ながら、そのままでは時代に合わないので現代風の要素も加えられた。ドラマには、格差社会や日和見の裏切りがある。解決にも現代のアプローチがされた。未来を見失う生徒達には。エロ先生が方向を示す。カイザーも結局は父親に操られ虐げられる被害者だった。
視聴中は、提起する問題が多くて収集が着かないかな?と思ったが、短い話数で良くまとめている。
昭和風にボスと格闘して、後悔や捨て台詞で終わる形にはならない。 リリィ側には共闘が加えられ、リリィー自身が最後に葛藤を超えて解決するのがとても良かった。格好いい。
■ 統括 全体の感想

stargazer lily / nina.jsc
評価: 65点
『マジムリ学園』を初めて見た時は、旧シリーズから変わりすぎてて違和感を感じたが、重ねてみる度に新しい発見があり面白い。全体に新しいチャレンジが多いのが良かった。 登場人物が抱えた悩みや怒りなどの気持ちを、口ではっきり言うのも良かった。
作品で描かれる問題は、現実のAKBグループ巨大化して競争が激しくなっている様子に重なる。
8話とかなり短い期間で終わるのが、とても残念😭 だがその分、エピソードがリリィーに集中してスピーディーな展開だった。もっと面白くなりそうだし、これからの展開に期待します✨
● これからの予定 ~ リアル興行開催と続編への期待。

マジムリ学園の舞台が発表されました。10月19~28日に開催。
新メンバーも登場。岡田奈々さんが登場してW主演となる。その他、人気メンバーが追加される。
【キャスト】
小栗 有以 岡田 奈々
岡部 麟 向井地 美音 倉野尾 成美 山内 瑞葵 髙橋 彩音 馬 嘉伶
武藤 十夢 福岡 聖菜 岩立 沙穂 佐々木 優佳里 太田 奈緒
谷口 めぐ 小田 えりな 神志那 結衣
横山 由依
■ 関連商品
ドラマや関連製品を紹介。
■ 映像作品


ブルーレイ&DVD-BOX化されます。
発売は12月21日(金)。
通常版と先行予約板、公式限定版が発売される。
■ 通常版
一般店販売用。
•通常盤 ブルーレイBOX
\18,000(本体)+税 ブルーレイ6枚組[本編DISC:4枚+特典DISC:2枚]

• 通常版 DVD-BOX
\15,000(本体)+税 DVD6枚組[本編DISC:4枚+特典DISC:2枚]
■ 豪華版 [公式通販限定]
● AKB48グループショップ限定販売となる豪華版のブルーレイ&DVD-BOX。
スペシャルブックレット・フォトブック、生写真、学生証封入
• 豪華版 ブルーレイBOX 品番:VPBP-14119
\23,000(本体)+税 ブルーレイ6枚組[本編DISC:4枚+特典DISC:2枚]
• 豪華版 DVD-BOX
\20,000(本体)+税 DVD6枚組[本編DISC:4枚+特典DISC:2枚]
■ 舞台版

舞台版「マジムリ学園」がBD&DVD化される。
特典は、メイキングとブロマイド付き。
2019年2月22日発売
> Blu-ray VPXF-71674
> DVD VPBF-14786
■ 配信
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Huluが取り扱い中。2話以降は一週間分が先行配信されている。
メイキングも配信されています。
・ Amazon
マジムリ学園
■ 音楽作品

サントラはワーグナーなどをオマージュして作られている。『ヴァルキューレの騎行』など。販売製品は主題歌があります。
■ 主題歌 百合を咲かせるか?
2018年9月19日(水)発売予定 NMAX-1307
主題歌。AKB 53thシングル「センチメンタルトレイン」の劇場盤に収録。
ちゃんとドラマの内容に沿ったリリィーを題材にした歌詞で格好いい。歌唱メンバーは主要キャストが登場。
選抜: 岡部 麟、荻野由佳、小栗有以、小畑優奈、加藤美南、倉野尾成美、城 恵理子、髙橋彩音、瀧野由美子、谷口めぐ、本間日陽、馬 嘉伶、松岡はな、向井地美音、山内瑞葵、山本彩加、横山由依
> MP3
■ 小物
● カイザー様の使用しているオーディオ
敵ボスのカイザーは音楽ファンでワグネリアン。いつもいる部屋にオーディオが置かれている。さすがカイザー様、オーディオの趣味も素敵でございます。
• アンプ
マランツのアンプが使われている。
1990~2000年くらいのプリメインアンプで、フロントが平面パネルのもの。PM6100SAかなと思う。
• スピーカー
スピーカーは、おそらくパイオニアのバーチカルツイン。1990年発売のパイオニア S5000Twinが似てる。セットで約100万円する高級機。
■ 関連 SNS
このあと、24:59〜#マジムリ学園 第9話!
— 本間日陽 (@hinata_homma) 2018年9月19日
みてね🙆♀️💕
リリィーとカイザー!😳😳😳 pic.twitter.com/XoaqPQrNOi

Ever So Yellow / Jocey K
■ 関連動画
■ 注意点
文章を読みやすくするために、敬称を略させて頂いてる場合が有ります。
■ 更新情報
2021年8月9日 文章、画像位置調整。AMZリンク、文字コードを短いものに修正。ドラマ内画像を追加。配信を追加。
2018年11月29日 舞台、映像作品追加
2018年9月21日 作成
■ 参考、関連リンク
• マジムリ学園|日本テレビ
•舞台版 マジムリ学園
・ キングレコード 2018年8月23日 AKB48 53rd Single「センチメンタルトレイン」Music Video・ジャケ写・新アーティスト写真公開!収録内容も決定!
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