
マランツの2014年新製品群が出揃いました。
今年はデジタル対応が進み、新ジャンルの製品も登場しています。
今回は初のマランツ特集をお届けします。”マランツ”の2014年 新型機の解説や購入用リンクをご案内します
■ Marantz マランツと 2014年機種について

Marantz PM 250 / sn6200
マランツは1953年にアメリカのソウル・バーナード・マランツが設立しました。
日本との関わりも深く、スタンダード工業が日本マランツとなり変遷を繰り返して、現在日本ではD&M傘下になっています。
マランツと言えばシルバーゴールドカラーの本体と円形窓。
名機や高額な製品もありますが、現行機種で購入しやすい価格の製品もある。オーディオ入門者も触れやすいメーカーです。最近ではAVアンプやネットプレイヤーの開発速度が上がり、新企画対応の新製品の登場が速いのも嬉しい所。
● 2014年モデルの特長

さて今年のマランツの新製品群は、デジタルオーディオに対応するDAコンバーター搭載機が増加しました。

そして注目は、人気のヘッドフォンアンプも登場。「HD-DAC1」はDACやプリアンプとしても使える機種で、マランツがより身近に親しみやすくなりました。マランツのファンが増えそうな機種です。
■ 2014年版 Marantz 新製品
各機種の特長と購入用リンクを紹介します。
■ アンプ

Marantz PM8004 integrated amplifier. / John Wisniewski
マランツと言えばアンプ。
新型アンプやデジタル対応機など。多くの製品が登場しました。
■ PM8005 プリメインアンプ

左右対称のマランツらしい綺麗なデザイン。
マランツの高速アンプモジュール「HDAM」とフルディスクリート電流帰還型増幅回路の改良で瞬時電流供給能力を強化し、音の立ち上がりの表現を、向上させています。スペックでは、瞬時電流供給能力をPM8004の25Aから45Aに8割も向上しています。
主増幅回路はマランツHDAM-SA2、HDAM-SA3。また、フェアチャイルド・セミコンダクタ―社のトランジスタが全面的に採用。
電源は、大容量のトロイダルトランス。丁寧なシールドもされています。ブロックコンデンサーにはニチコン製のマランツ専用カスタム品を採用。出力段用電源回路のブリッジダイオードの容量を従来品の2倍となる20Aとなっています。
その他には、低音と高音に加え中音域もコントロール出来るトライコントロール装備。高音、中音域、低域が操作できます。
端子にはマランツ独自のスピーカーターミナルを搭載。端子は金メッキを採用。
・ PM5005

入門機ですが、上級機に似たデザインや、回路構成が嬉しい機種。
デザインは、M1デザイン。シンメトリー(左右対称)レイアウト、3ピースのフロントパネルです。
内部は、プリアンプにシリーズ初のフルディスクリート構成の電流帰還型増幅回路を採用。マランツアンプモジュールHDAM SA2 + HDAM SA3の構成です。パワーアンプは、新たにV/Iサーボ回路を搭載。クラス以上のサウンドを可能にしています。
端子にはマランツ独自のスピーカーターミナルを搭載。端子は金メッキを採用。
リモコン付属。自動スタンバイ機能付き。
定価3万円ですが、しっかり作られています。
● デジタル対応機 プリメインアンプ
・PM7005 USB-DAC /プリメインアンプ

プリメインアンプシリーズですが、デジタル音原にも対応しています。
PM7005は、マランツのプリメインシリーズ内で唯一DAコンバーターを搭載してます。分かりやすく言うと、8005の電源部などの豪華な部品構成を少し減らして、そのぶんDSD&ハイレゾ音源対応USB-DAC 機能があり、デジタル音源に対応させたモデル。
デザインは上のPM8005にそっくりです。プリメインアンプシリーズ内にあるだけあって、アナログ回路を大事にする方針で作られています。例として「アナログモード」が用意され、アナログ入力で音楽を楽しむ場合に、デジタル回路の電源を切るモードがありノイズ発生を抑えています。

デジタル入力回路は、専用のシールドケースに入れられています。

DACはマランツが多くの機器で使用し、実績のある シーラスロジック「CS4398」。クロックは2基搭載され、NA-11S1 と同等の超低位相雑音クリスタルを搭載。44.1 kHz 系、48 kHz 系それぞれに専用のクリスタルを使用。
アナログ部は主増幅回路にHDAM SA2、HDAM SA3 を各回路に実装。
スピーカー端子は、端子にはマランツ独自の、ピーカーターミナルを搭載。端子は、金メッキを採用。 アナログを大事にしながらデジタルにも対応できる嬉しいアンプです。
カラー:シルバーゴールド
■ SACD/CD プレイヤー
・ SA8005 スーパーオーディオCDプレーヤー
2014年1月発売

3年前に発売されたマランツ初のUSB-DAC搭載スーパーオーディオCDプレーヤー「SA8004」の後継機。ハイレゾ時代に合わせ、性能を向上させました。
デジタル信号の転送時のノイズ除去や、クロックに高品質の部品を使うなどデジタル音声の再生能力が磨かれています
新しい部分はパソコンからのDSD形式(2.8MHz/5.6MHz)の再生に対応。PCMファイルは、192kHz/24bitの再生可能。ノイズ発生源となる、機器との接続に対し、デジタル・アイソレーション・システムを搭載。磁気によるデータ転送や、ライン信号の絶縁など、ノイズ対策がされる。
他には、パソコンとクロックを同期しないでSA8005本体のクロック回路で制御を行う、アシンクロナスモードにも対応。iPod/iPhoneとのデジタル接続に対応したフロントUSB-A入力を持っています。SA8005のD/Aコンバーターを使って高音質の再生が可能。
カラー:シルバーゴールド
・CD5005 スーパーオーディオCDプレーヤー
2014年7月発売

入門機ながら、なんと上級機と同じDACが搭載されています。
シーラスロジック社「CS4398」は、マランツのDAC搭載機の多くで使われている実績のあるDAC。
CDメカは上級機6005と同様のメカ。
アンプ部は、マランツアンプモジュールHDAM+ HDAM SA2の構成です。ヘッドフォン回路は独立し、HDAM-SAを使用。端子には端子は、金メッキを採用。 機能として、12段階のスピード操作機能。デジタル出力、ピッチ操作、画面表示を停止するモードがあり、リモコンで操作可能。
リモコン付属。自動スタンバイ機能付き。 3系統AC出力。
入門機種ですが、かなりしっかり作られています。
カラー:シルバーゴールドのみ
■ ネットワークオーディオプレーヤー
・ USB-DAC/ネットワークオーディオプレーヤー NA8005

今でも人気の高い、前作NA7004から4年ぶりの新作。
「NA8005」は、マランツの旗艦機「NA-11S1」の技術を継承したモデルです。
内容はネットワークオーディオプレーヤーで、外部からの入力が可能なUSB-DACを持ちます。
ハイレゾ対応。スマートフォンアプリでの操作も可能。 デジタルオーディオの時代に、対応できる機種です。ネットワークに接続し、パソコンやネットラジオ、NASサーバー上の音楽を楽しめる。

マランツらしい、左右対称の綺麗なデザインを持つ。
有機EL ディスプレイを備え、日本語表示対応。音質対策にオフも可能です。
背面のアナログ出力には真鍮削り出し、金メッキ端子を使用。端子間は大きいケーブルもさせるよう余裕があります。 背面のUSB端子は、Bタイプ。
内部は、NA-11SIから受け継いだ凝った作りで デジタルアイソレーションシステムを使用。
またデジタルオーディオで音質に影響するクロックにも力が入れられ低雑音のクリスタル、二つの専用クリスタルを用意しています。(前型7004では非搭載)
電源部はコアを大きくし、NA7004の2倍になりました。コンデンサーにはニチコンと開発したマランツ用のカスタム品。
気になるDAC部分はシーラスロジック製のCS4398を使用。CDプレイヤーのSA8005と同等ですが、NA8005はデジタルアイソレーションシステムを使用して、ノイズの入りやすいネット接続やPC接続環境で強みを発揮。再生はDSD(2.8MHz/5.6MHz)やAIFFファイルに対応。ASIOドライバーでのネイティブ再生、DoPに対応。
ネットワークはDLNAに対応。DSD & ハイレゾ音源対応ネットワーク機能。USB DACは DSD 2.8 / 5.6MHz、192 kHz / 24bit AIFF / WAV / FLAC、96kHz / 24bit Apple Lossless 対応。 現在のネットで主流の形式や自分で作成する圧縮形式など、ほとんど対応しています。
PCとクロックを同期せずNA8005本体の高精度なクロック回路で制御を行う、アシンクロナスモードに対応。ネットワーク機器らしく、NA8005は、オンラインでのファームアップデートも可能です。スマートフォン用のリモコンアプリ「Marantz Remote App」に対応。 ~ Wi-Fiで接続したiPod touch/iPhoneやAndroidスマートフォンで操作ができます。
さまざまな音楽形式に対応できるプレイヤーです。
・ネットワークAVレシーバー NR1605

4Kやネット再生。最新の技術に対応した、AVアンプです。
スリムデザインネットワークAVレシーバー NR1605
「NR1605 」は、全高の低いスリムなデザインを持つ「NR」シリーズの新型。
前モデル1604と価格はあまりかわりませんが、内容は大きく進化しました。関連会社であるDENONのAVR-2100Wと良く似た機能、性能を持ちますがデザインが異なり、棲み分けができています。
「NR1605 」はAV機能に力を注いだ機種で4KやDSDの新しい規格に対応。
機能は4K 60p 入出力対応し、4Kアップスケーリング & パススルーがあります。SD/HD規格の映像信号を、4K(3,840× 2,160ピクセル信号に、アップし、4K解像度(4K/30p)で楽しめます。
Wi-fiとBluetoothに新しく対応。外部からの入力が可能なUSB-DACを持ちネット音楽にも対応した新鋭の機種です。スマホからのリモコン操作も可能。FM・AMチューナーも搭載。多くの入力を管理しながら、音楽を広く楽しめます。
AV機能では、接続したテレビに設定画面を表示し操作や機器管理をかんたんにしています。専用マイクを使った自動設定機能搭載。
小さな本体ながら、多機能で、家庭で使いやすい機種です。
■ ヘッドフォンアンプ
・ USB-DAC/ヘッドホンアンプ HD-DAC1

今年の注目製品。 マランツ初のヘッドフォンアンプです。
国産DACとしては、高めのクラスなのですが、人気ランキング上位にはいってます。
大きさは、幅25㎝高さ90㎝、奥行き27㎝とコンパクト。センターにマランツ伝統のデザイン、円形窓を配置。
小さな本体ですがマランツの理想と技術が詰まっています。 内部はマランツの理想とする信号増幅部分と、アナログ段が明快に分けられた構造をしています。
● デジタル、アナログ部分回路について

気になるDAC部分は、Cirrus LogicのCS4398を採用 DSD サポート付きのD/A コンバータです。CDプレイヤーのSA8005や、NA8005で採用されているチップ。
NA8005と同様に、デジタルアイソレーションシステムを使用し贅沢な内容。ノイズの入りやすいネット接続やPC接続環境で強みを発揮します。
クロックは2基搭載。、NA-11S1やSA-14S1などの上位モデルと同様に、超低位相雑音クリスタルを搭載。44.1 kHz系、48 kHz系専用のクリスタルを搭載する。

アナログ用の回路はNA8005と同様の回路構成。マランツの高速アンプHDAMとHDAM-SA2で構成。ヘッドホンをドライブする出力段には、HD-DAC1のために新規開発されたアンプを使用。
電源部も豪華。シールドケースに入ったトランス。デジタルやアナログ部、表示部、入力段ごとに巻線をかえ後段回路も独立。コンデンサーは、マランツ専用のカスタムコンデンサー。
● 機能、性能

アナログ出力は2系統あり、可変/固定が可能。固定を使えば、HD-DAC1をDACとしてプリアンプに接続できるし、USBDAC付きのプリアンプとして、可変出力をパワーアンプに繋ぐこともできます。画面オフ機能や、自動省電力機能と節電機能も備えて居明日。
背面には真鍮削りだし、金メッキ端子を採用。
小さな本体に、マランツの理想が実現された、魅力の機種です。
■ AVアンプ
・SR7009

マランツの最新アンプ。
AVアンプですが、なじみのある中央の円形窓や、シルバーゴールドカラーでマランツファンには嬉しい機種です。
AVアンプの中で、シルバーゴールドカラー採用しているのは、SR7009だけです。
最大出力235W の9chアンプ。4Kやネット音楽再生。Dolby Atmosなど最新の技術に対応した、AVアンプです。
マランツ自慢のプリアンプ。HDAMを搭載しています。パワー部は、全チャンネル同一構成。DSPには、アナログデバイセス社製32ビットDSP 第4世代「SHARC」を4基搭載。HDMI端子は、8入力 / 3出力

4K 60p 入出力対応に対応。4Kアップスケーリング & パススルー機能が有ります。SD/HD規格の映像信号を、4K(3,840× 2,160ピクセル信号に、アップし、4K解像度(4K/30p)で楽しめます。FM・AMチューナーも搭載。多くの入力を管理しながら、音楽を広く楽しめます。
Wi-fiとBluetooth対応。外部からの入力が可能なUSB-DACを持ちネット音楽にも対応した新鋭の機種です。スマホからのリモコン操作も可能。
AV機能では、 接続したテレビに設定画面を表示し、操作や機器管理を簡単にしています。音響設定、省電力設定を操作可能。操作画面は日本語対応。自動設定機能「Audyssey MultEQ」を搭載。最大6点を測定し、スピーカーを最適な状態に自動設定します。
節電機能も有ります。
マランツらしいデザインと、高性能と高出力をあわせもった機種です。
■ 周辺機器
今回紹介したマランツ製品に使いやすい、製品を紹介します。
■ スピーカー
英国のB&W。長く日本でマランツが輸入販売しています。
・B&W 800 Diamond
旗艦モデルである800シリーズのラウドスピーカーは、世界で有名なスタジオで使われ、ロンドンのアビーロードスタジオや、アメリカのスカイウォーカーサウンドでも使われてます。
800 Diamondは、マランツの試聴室で、リファレンスとして使われているようです。マランツの新製品に、大きく関わるスピーカー。
初代800から引き継がれる曲面キャビネット。選別品の素材から作られる木部。人工ダイアモンドを使用したツィーター。手作業で削り出されていくパーツ。 豪華なスピーカーです。
カラー:3色 チェリーウッド、ローズナット、光沢ピアノブラック
・B&W CM1(ペア) スピーカー
Bower&Wilkinsのミニモニター。
使いやすいサイズで、モニタースピーカーで人気の有る機種。日本でB&W製品は、マランツの属するD&Mホールディングも取り扱ってます。
マランツの製品の試聴にも使われいるのを見かけるメーカーです。
■ ヘッドフォン
・ Bowers & Wilkins(バウアーズ&ウィルキンス)「P7」
名門B&Wから登場した、ヘッドフォンの最上位機種。
メーカーの狙いが持ち運びができる、高音質機種として作られており、シンプルな外観からは想像できない高音質です。
持ち歩きや片付けに便利なように、カップ部分はバンド内側に折りたたんで、少し小さく出来る。
B&Wモニタースピーカーの音質と似ている。 音質と価格からみてお買い得感のある機種。
■ ケーブル
■ AudioQuest(オーディオクエスト)
オーディオクエストのケーブルは、”エベレスト”が、マランツの試聴室でも使われているようです。
高額な製品は、80万ほどするケーブルもあります。さすがに、本体より高いケーブルもどうかと思うので、買いやすい価格で、人気が有る商品を紹介しますね。
・オーディオクエスト Lightningコネクタ-USBケーブルシナモン2【0.75m・1本】【A】タイプと【Lightning】
タイプAudioQuest/Cinnamon2 USB/CIN2/0.75M/LG
AudioQuest(オーディオクエスト)
iPhoneやIpadなど、ライトニング端子に繋ぐケーブル。
もう片方の端子は、よく使われるUSB-A型。
長さは、短い75センチが人気。
長さ:75㎝、1.5m
・オーディオクエスト エバーグリーン(1.0m)Audio Quest Evergreen EVE/1M/RCA
RCAケーブル
端子がコンパクトで使いやすい。色も綺麗です。
・オーディオクエスト AudioQuest() 端末処理済スピーカーケーブル TP4.2/3.0M/Y
スピーカーケーブルで一番人気。
端末処理済みで、Yラグ端子です。
■ あとがき
今回は初のマランツ特集をお届けしました。
今年は、可愛いヘッドフォンアンプが登場しマランツのファンが増えて、人気が高まりそうです。
■ 更新情報
2019年03月12日 IKG削除
2018年9月27日 文章調整,ヤフオク削除、見出しに記事名追加、区切り追加、海佐解説追加、画像追加
2014年12月11日
■ 参考 関連URL
・マランツ 日本公式ページ
http://www.marantz.jp/
・マランツ報道発表
http://www.marantz.jp/jp/News/Pages/PressReleases.aspx